ストリップと呼ばれるメイン通りには、数多くのカジノホテルが立ち並んでいます
ストリップと呼ばれるメイン通りには、数多くのカジノホテルが立ち並んでいます

エンターテインメントの街ラスベガスは、前コラムでも紹介したように数多くの映画の題材やロケ地となっており、これまでたくさんの名作がラスベガスで作られてきました。前コラムに続き、ロケ地となったホテルを紹介します。

高級感があるアリアはゴージャスな雰囲気のカジノ。ストリップから奥まったところにあるため、喧騒を離れて過ごしたい人には最適
高級感があるアリアはゴージャスな雰囲気のカジノ。ストリップから奥まったところにあるため、喧騒を離れて過ごしたい人には最適

●アリア・リゾート・アンド・カジノ

マット・デイモンが当たり役となった記憶を失った元CIAの殺し屋を演じた「ボーン」シリーズ第5弾「ジェイソン・ボーン」(16年)の舞台はラスベガス。マッカラン空港など市内のあちらこちらで撮影が行われていますが、主なロケ地となったホテルは2009年にオープンした「アリア・リゾート・アンド・カジノ」です。高級ブランド店などが軒を連ねる複合施設「シティセンター」内の中核を成す高級カジノ・ホテルで、フロントデスクや客室エレベーター前にあるペイストリーショップ、エレベーターなど館内の様々な場所でロケされている他、ホテル前でもカーチェイスシーンなどが撮影されています。

プラネット・ハリウッドはジェニファー・ロペスやバックストリート・ボーイズらが常設公演を行っていることでも知られています
プラネット・ハリウッドはジェニファー・ロペスやバックストリート・ボーイズらが常設公演を行っていることでも知られています

●プラネット・ハリウッド・ホテル

シルベスタ・スタローンを始めとするハリウッドスターが株主に名を連ねる「プラネット・ハリウッド・ホテル」は、元々セレブの目撃率が高いことで知られていますが、「ラスベガスをぶっつぶせ」(08年)のロケ地でもあります。英語のタイトルはブラックジャックの別名でもある「21」ですが、カードカウンティングという手法で大金を稼いだ集団の実話を基にした物語で、その勝負の舞台となったカジノがプラネット・ハリウッド・ホテルでした。

●ハードロック・ホテル

プラネット・ハリウッドと共に「ラスベガスをぶっつぶせ」の舞台になっているのが、ハードロック・ホテルです。主人公ベンがカウンティングの初戦の地に選んだのが、このホテルでした。ロックをテーマにしているホテルだけあり、劇中にはボン・ジョビのポスターなどもちゃんと映っています。このホテルでは他にもニコラス・ケイジ主演の「コン・エアー」(97年)で飛行機が巨大なギターに突っ込むシーンなどにも登場しています。

●サーカス・サーカス

90年代に撮影された作品に登場する老舗ホテルの多くはすでに廃業して解体されており、現在は跡かたも残っていませんが、1968年開業の「サーカス・サーカス」は今も残っている数少ないホテルの一つです。「007 ダイヤモンドは永遠に」(71年)に登場している他、「リービング・ラスベガス」(95年)でアルコール依存症の主人公ニコラス・ケイジが娼婦と出会う場面の撮影などが行われています。(米ロサンゼルスから千歳香奈子。日刊スポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)

2000年代に入るとストリップの再開発で古いホテルは爆破され、次々と新しいホテルが誕生して街並みが変貌しています
2000年代に入るとストリップの再開発で古いホテルは爆破され、次々と新しいホテルが誕生して街並みが変貌しています