ロサンゼルス・ドジャースで活躍する大谷翔平選手が、球場から車で20分ほどのエリアに785万ドル、日本円で12億円超えの豪邸を購入したと地元紙ロサンゼルス・タイムズが報じ、日本でも大きな話題になりました。自宅があるのは、ドジャースタジアムの北に位置する「ラ・カニャーダ・フリントリッジ」という高級住宅街。コメディアンのアダム・カローラが所有していた物件で、このエリアにはかつて俳優ケビン・コスナーの豪邸があったことでも知られています。
広大な敷地に建つ3階建ての建物には5つの寝室、8つのバスルーム、映画館やプール、ジムにバスケットボールコートまであることはすでに報じられている通りですが、ラ・カニャーダ・フリントリッジとはどのような街なのでしょう。
目立った観光名所がないこともあり、一般的にあまり知られていない地名ですが、スペイン語で「キャニオン(渓谷)」を意味する地名からも分かるように山の麓にある閑静な街です。南カリフォルニアの主要なバレーの1つサンガブリエル・バレーの西端にあり、1976年にラ・カニャーダとフリントリッジという2つの異なるコミュニティーが合併して市となりました。2020年の国勢調査統計による人口は2万人強で、広さは22.39平方キロメートル。東京都港区の総面積が20・23平方キロメートルなので、港区より少し広いくらいと考えると分かりやすいかもしれません。
ハリウッドセレブら著名人が住むエリアとしては、ビバリーヒルズやベルエア、海沿いのマリブなどが真っ先に思い浮かびますが、これらはいずれも球場の西側にあり、ラ・カニャーダ・フリントリッジからは離れています。場所的には、毎年元日に大学フットボールの対戦が行われることで知られるスタジアム「ローズボウル」や観光地にもなっているパサデナが近く、市内には米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所(JPL)があります。
エンジェルス国立森林公園の南に位置するだけに、周辺は自然に囲まれており、近くには地元の人に人気の植物園「デスカンソ・ガーデンズ」やハイキングコース、乗馬もできるエリアやピクニック、BBQなどもできる公園、レクリエーション施設が多数あります。愛犬デコピンとの散歩も不自由しないことでしょう。
LAの中心部やハリウッドへは30分圏内というアクセスの良さですが、他の高級住宅地のようなキラキラ感はゼロ。LA在住者でもこの近郊に住んでいたり、知り合いがいない限り、ほとんど訪れる機会がないエリアです。報道を受けてドライブがてらに訪れてみましたが、メイン通りには高級から庶民派まで複数のスーパーマーケットや飲食店が立ち並び、大型ペットショップもあってとても便利です。日本食が買えるマーケットは近くにありませんが、日本食レストランはあり、ベーカリーやアイスクリームショップなども地元の人でにぎわっていました。
一方、バーやクラブのような夜の遊び場はほとんどないようで、閑静で落ち着いた静かな街といった印象です。週末の昼間でも街中に人はあまりおらず、ほとんどが近隣住民といった感じで、プライバシーを守るには最適な場所といえそうです。観光客でにぎわうようなこともなく、一軒家が多く、子育て世代に理想の街というのもうなずける堅実なエリアなので、落ち着いて生活ができることでしょう。
(米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)






