もう、本当に今なんですよ、今。東京湾でマダイが釣れているんです。ビギナーでもチャンスありますよ。八景「太田屋」(太田一也船長)では、月1回ペースでマダイ釣り教室を開催していて、今月は9日に実施した。参加者は9歳から47歳まで8人。で、7人がマダイを釣り上げました。日刊スポーツで「釣り速報」欄を担当する大木直哉(47)がリポートします。

 大木です。日刊スポーツの釣り速報欄で、釣果情報を書いています。釣り宿のみなさんの声を聞いて、読者の方々に届ける。情報の中継基地みたいな役どころですが、最新の釣り情報に関われるので、スリリングな毎日を過ごしております。

 その…みなさん、勘違いしていると申し訳ないので、最初に謝っておきます。ごめんなさい。私、人生において、ほとんど釣りとは接してきてないんです。釣り速報欄担当だと、いろいろな方々に「大木さん、釣り、うまいんでしょ?」と聞かれるんです。

 困った。本当に困っちゃう。

 だから、太田屋に通って、マダイ釣りがちゃんとできるように教室に入っているんです。マダイ釣りは10月15日に続いて2度目になります。そのときは、なんとか釣っているんですが、講師の常連・新井利行さん(54=横浜市)に真横で教えてもらって、実は新井さんに掛けてもらったような、大木が掛けたような…ややビミョーな1匹だったんですよね。

 今回は自力で釣ってみたーい!

 ちょっと驚いたのは、小学3年生がいたこと。飯沼祥太くん。お父さんの昌春さん(45=世田谷区)と一緒に3年ほど釣りをやっているという。マダイは初めてで「今日は絶対に釣る。マダイを釣る」と祥太くんは意気込んでいましたね。

 有言実行。

 祥太くん、2匹釣っちゃいました。「急にサオがギュンとなって、なんか違うな、と思いました。あげたらマダイなんでびっくりしちゃった」とニコニコ顔でした。その後方で、釣れていないお父さんが不安そうな表情。う~、お父さんにもマダイの釣れそうな流れが来ないかなぁ。

 おっ、なんだ、大木のサオがガツン、ガツン来てます。サオをシャクって確実にハリ掛かりさせて、上がってきたのは約500グラムのタイ飯サイズです。やったぁ~、最初から最後まで自分でできた。これは大きな収穫です。

 ちなみに今回は久里浜沖でした。太田船長からは「タナ(魚の泳層)をとるのに底からハリス分(3号8メートル)を巻き上げるのではなく、海面から指示した分だけ落としてください。30メートルですね。(海面から)35メートルまで落として、コマセを振りまいて」と。海面から落とす場合は道糸の印(1メートルごとにある)でタナを読みましょうね。

 大木がマダイを釣っているうちに、周囲でもマダイが躍り始めました。西田智行さん(46=横浜市)は教室3度目。「前回2回は釣れなかった。今回はわかったかも。2匹釣りました。教室は卒業しましたが、マダイ釣りはようやく入り口に立てました」。

 初マダイの吉田さんはイナダ6匹。残念ながらマダイには出会えませんでした。「仕方ないです。アタリが2連発あったのに取り込めなかった。今までルアーしかやったことがなくて…コマセダイ、はまりそうで怖い。マダイは次回の宿題にします」と前向き。

 ベテラン片野正史さん(46=日野市)は「丁寧な教室があると聞いてコイツを連れてきた」と谷口良太さん(41=八王子市)を指さした。谷口さんはマダイ2匹、ワラサ1匹で「初めてのマダイ。こりゃ楽しい。また、来ますよ」とニッコリ笑顔でした。

 釣り公園が主戦場の景山博昭さん(41=横須賀市)は「私も初めてのタイ。なんとか2匹釣れた。駆け引きがとても面白い」と話していると、船内がやけに騒がしい。あっ、飯沼のお父さんが釣れた。「祥太が釣っていたから、内心ドキドキでした。あー、よかった」とマダイを持つ手に力が入りましたねぇ~。

 素人の大木が言うのも申し訳ありませんが、東京湾のマダイ、今ですよ。今。(日刊スポーツ釣果速報担当・大木直哉)

 ▼船 八景「太田屋」【電話】045・782・4657。マダイ教室は講習会からスタートです。集合午前6時20分。出船は7時15分。料金はエサ、氷、レンタルロッドも含めて男性1万500円、女性と子どもは7000円。