厳寒期を迎え、脂が乗った寒ヒラメを狙おうと先日、鳥羽・石鏡漁港の「三幸丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で同沖へ出た。沖は前日よりも水温が急激に上がったためにヒラメの食いが渋かったが、常連たちが仕掛けの工夫や懸命な誘いで奮闘。竿頭の笠井倫明さん(津市)は生きイワシの泳がせ仕掛けをリフト&フォールさせ、40~49センチを5匹に40センチ前後のマトウダイも3匹仕留めた。釣行後は水温が安定したのか、好釣果が続いており、春先にかけて産卵前の荒食いが期待できる。
悪条件もなんの。2週間に1回のペースで三幸丸に通い、石鏡沖のヒラメ釣りを知り尽くした常連たちが技をみせた。沖は前日よりも水温が5度も上がるタフなコンディションだった。こんな時は腕の差が顕著に出る。底で餌のイワシを泳がせているだけではヒラメがなかなか口を使ってくれない。里中典生船長がベイト(小魚)の反応が濃いポイント(水深30~40メートル)を流していくが、数時間たっても大半の人が釣果なし。そんな中、目を引いたのは船尾の北村晃毅さん(四日市市)、笠井さんコンビだった。
2人はすでに40センチ級のヒラメやマハタにマトウダイまで数匹をイケスにキープ。コツをきくと「ヒラメは目が上についているので落ちてくるものに興味を示すんですよ」とにっこり。底から5メートルほどゆっくり仕掛けを引き上げては落とし、底近くで待つことを繰り返す。なるほど。これなら広範囲のヒラメにアピールできる。
そして肝心の合わせ方については「アタリが出たら、きき合わせるのがお勧め。掛け損ねても誘い続けると、また食ってくるからです。激しい合わせは空振りした時にヒラメが散るので厳禁。合わせが決まると最高ですよ」と2人が口をそろえる。
隣でもヒラメ釣り歴40年のベテラン・御手洗新さん(神戸市)が順調に竿を曲げる。「ここの(石鏡沖)ヒラメは9割方孫針に掛かるので、孫針の近くに小さなアシスト針も追加している」という自作仕掛けで確実にヒラメの口元をとらえていく。
記者も竿を大きく上げては、下げることを繰り返すと昼すぎに待望の本命アタリをキャッチ。船長から「船が流れるから、待ちすぎたらあかん。早めに合わせろ」という指示を受け、40センチの肉厚ヒラメを釣り上げた。その後も同型を追加し、35センチのマハタもゲット。
ヒラメは狙ってもなかなか釣れない高級魚。悪条件での2匹は大満足。石鏡沖の魚影の濃さを実感した。結局、日暮れまでに船中で38~49センチが24匹上がり、トップの笠井さんが5匹ゲット。条件が良い日なら1人で2桁の日もあり、前日には向日市の井手さんが76センチの座布団級を仕留めている。水温さえ安定すれば数、型ともに期待できる。【近江康輔】
【今後の見通し】今シーズンは40~50センチがアベレージだが、数がよく釣れており、魚影が濃い。これから産卵を意識しだすと大型も狙える絶好機を迎える。釣期は4月初旬まで。
【問い合わせ】三幸丸【電話】0599・32・5604。乗合船料金は半日便1万2000円、1日便1万5000円(餌、氷付き)。出船は午前便が午前6時ごろ、午後便は午後0時半ごろ。1日便の釣り時間は午前9時出船、午後5時納竿。素泊まり3000円。他にも「孝徳丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)【電話】090・7303・5080がある。
【交通】大阪から名阪国道、伊勢自動車道、伊勢二見鳥羽ラインを経由、鳥羽I・C交差点から国道42号へ、鳥羽駅を過ぎて同167号へ入り、安楽島大橋を渡り県道750号から、同128号(パールロードシーサイドライン)へ入り、約20分走り、石鏡漁港へ。

