ルアーでアマゴを狙おうと先日、夕方から徳島・野根川上流部の船津地区へ釣行した。瀬は不発だったが、淵のハッチ(羽化)パターンがはまり、サスペンドミノーのスラックジャークに良型が連発。2時間ぐらいの釣りでコンディションがいい15~25センチを14匹キャッチした。これから稚アユのそ上が本格化してくると、アマゴの活性がさらに高くなり、ルアーゲームのハイシーズンを迎える。【日刊FPC・長井淳】

午後4時前に船津地区のキャンプ場前に到着した。まずはスプーンで瀬から探ってみる。高活性のアマゴがいれば、瀬に出てきているはずだ。上流に歩を進めながらアマゴが定位しそうなY字状の流れや瀬脇など、流れのゆるみを探るがアマゴの姿が見えない。

そこで狙いを変更。水温が低下する夕まずめは、アマゴが淵へ移動しているのではないかと考え、200メートルほど上流へ進んだところにある淵へ入った。すると小型のチェイスがあり、水面直下でトゥイッチを入れると、15センチほどのアマゴがヒットした。

その後も、ルアーのトレースラインを変えながら攻めるとルアーにチェイスしてくる複数のアマゴが確認できる。このぶんだと水生昆虫がハッチ(羽化)を始めると、それを捕食するアマゴの活性も一気に高くなりそうだと直感した。

ポイントを休めながらハッチが始まるのを待つと、午後5時すぎに虫が飛び始めるチャンスタイムが到来。しばらくするとアマゴのライズ(アマゴが虫を捕食するために水面から姿を現すこと)も始まった。

加えて今年は水が多いので、すでに稚アユもそ上しており、捕食スイッチが入ったアマゴが稚アユを追う姿も見える。それならとルアーを実績の高いワカサギカラーのサスペンドミノーに交換。表層をトゥイッチングで探るとギュンギュンとロッドを引ったくるアタリでヒット。慎重なファイトで取り込んだのは25センチのグッドサイズだった。

続けてハッチが見られるところをピンポイントで攻めていく。ロッドを立て、糸ふけを出しながらのジャークでルアーの移動距離を少なくして誘うとすぐさまヒット。これも20センチクラス。その後も連チャンで15~20センチを7匹キャッチ。アマゴが餌を追い回しているようで、がっちりフッキングしておりバラすこともなく楽しい。

しかし、30分ほどするとハッチが見られなくなったため、最後に船津橋下流の淵へ移動した。ここでもアマゴがライズする好気配。日没が迫っているので、チャンスタイムは残りわずか。少ない光量でもアピールできるようにとミノーのカラーを赤金に替え、同様のジャークで15~20センチを5匹追加。反応がなくなった同6時すぎに納竿した。

【交通】徳島市内から国道55号を南下。海陽町に入り、セブンイレブン宍喰店の信号を右折し、1つ目の信号を右折。県道301号へ。船津のキャンプ場への案内看板に従い、30分ほど走るとポイント周辺に出る。野根川上流部(徳島県内)は入漁料無料。

【今後の見通し】今年は水量がたっぷりあり、アマゴのコンディションがいいので期待大。水温が上がる5月中旬には稚アユが群れをなしてそ上してきて数、型ともに楽しめそうだ。アユの友釣りが解禁される6月1日までが狙い目。雨後の引き水の時に尺クラスが期待できるだろう。ハッチパターンも引き続き有望だ。