今年は気温が上がる前の梅雨入りで、ヘラブナの活性もいまひとつな感じ。そんな難易度の高いヘラとの腕試しを楽しもうと先日、大阪・太子町にある「フィッシングセンター竹の内」へ釣行した。早朝から、10尺竿いっぱいの底釣りで挑戦。グルテンダンゴでヘラの吸い込みをよくし、アタリの精度を高めていく釣りで午後4時までに35~40センチを28匹釣り上げた。竿いっぱいのタナで大型の力強い引きを受け止めるやりとりは最高だった。

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豊かな森林に囲まれた「FC竹の内」は底釣り専門の池で、大型が主体の釣り場ということもあって、足しげく通うファンが多い。池には3本の桟橋があり、中央桟橋から国道側が両ウドンエリアで反対向きが自由エサエリア。自由エリアの中央桟橋から山向きの真ん中に入釣した。竿は最短規定の10尺を継いだ。

水深は竿いっぱい。釣り方は両ダンゴの底釣りでスタート。当日は青天で人が多く、かなりのプレッシャーを覚悟し、午前7時に釣りを開始した。エサの大きさはパチンコ玉サイズ。エサ打ちわずか数投でウキにさわりが出るが、かなり弱い動きばかり。それでも、一定のペースを守りながらエサを打っていくとエサが着底し、すぐにチクッと底釣りらしいアタリが出た。

すかさず合わせると、穂先が水面に突き刺さる力強い引き。竿の胴で大型の引きを受け止め、浮かせたのは重量感満点の38センチ。その後は力強いアタリが増えるが、カラツンや口周りのスレが多発する。ただ、いいアタリが出ているので、ヘラに極力、違和感を与えないようにエサをはわせる幅を大きくしたり、エサの硬さを調整するが、なかなかうまくいかない。

どうやら、ダンゴでは開きすぎて、ヘラがエサの芯を食わないようだ。それならと、春や秋に実績のあるグルテンダンゴを試す。グルテンを配合することで開きを抑え、軽さを出し、活性の下がったヘラに口を使わせる。するとこれが的中。

着底してすぐにさわりが出てチクッ。これがヒットパターンになって釣れ続く。宙層から追いかけてきて、着底でエサを食べるイメージが正解に近い。型もよくなり、37~39センチを昼過ぎまでに20匹釣り上げた。

午後からは、ウキのトップをパイプからPCムクに交換。ウキが立って、エサの重さが表れてきたら、5センチほど竿を引いて仕掛けを引っ張る。ハリスが張るまでの遊びを減らすテクニックも駆使しながら、大型との駆け引きを堪能し、午後4時までに35~40センチを28匹で納竿とした。大型が主体の底釣りならば、大満足の釣果だった。【日刊FPC・土屋直人】

◆グルテンダンゴの配合 「わたグル」50cc、「ダンゴの底釣り夏」50ccに水80ccを加え、かき混ぜて数分放置して使用。

【今後の見通し】梅雨が終わるまで、休日などの混雑時には今回のようにグルテンダンゴや上針にダンゴ、下針にグルテンを付けたセット釣りが効果的だ。梅雨が明ければ、両ダンゴの底釣りで数釣りが楽しめる。

【問い合わせ】FC竹の内【電話】090・3031・4579。釣り料金大人1日2000円、女性・子ども(中学生以下)1日1400円、半日(午前11時~)1000円。営業時間は午前7時~午後4時半(10月末まで)

【交通】阪神高速松原線の美原北ICから、南阪奈道路へ。太子ICを出て府道703号を左折。春日北の信号を左折し、国道166号へ。大日池を過ぎてすぐに左折するとFC竹の内の駐車場がある。