京都の人気河川・上桂川でアユの友釣りを楽しもうと先日、出掛けた。解禁から雨が降らず、水位が低い厳しい条件だったが、人の動き、歩く場所、水温の変化などを観察しながら釣ることで攻略。釣り方も、オバセを大きくとってオトリを勢いよく泳がせたり、回転させたりすることで、野アユの追いを引き出し、午前9時すぎから、午後5時半までに追い星がくっきりと出た14~18センチを52匹追わせた。【日刊FPC・堀内圭三】

   ◇   ◇   ◇

午前9時すぎ、六ケという岩盤底のポイントに入った。上桂川は、京都市内から30分という好立地だけに連日、多くの釣り人が竿を出している。解禁から雨が降らず、かなりプレッシャーが掛かっている感じで厳しい釣りが予想された。水深30センチほどのチャラ瀬でスタート。

最初に狙ったのは岩盤に起伏があり、水当たりがいい川の真ん中付近。普通の釣り方ではなかなか追わないだろうと少し荒っぽい方法を試す。オトリまかせに泳がせ、時折、竿を寝かせて目印を水中につけ、オトリの尻尾を勢いよく振らせると目印がゴソゴソとしたあとにガーン。14~16センチが3連続で針掛かり。

元気なオトリを確保したところで左岸のへちに狙いを変更。理由は、人が歩くところなので新アカがつきやすいから。ここでもへちの水当たりがいいポイントまでオトリを誘導し、竿を寝かせると入れ掛かり。へちは型がよく美形の16~17センチがそろい、追い星もギンギン。そうこうしていると、下手の人が1つ下段へ移動した。ラッキーとばかりに空いたエリアも、流芯から左岸へと探り、正午までに14~18センチを22匹追わせた。

だが、日が照り込み、水温が上がると反応がダウン。仕方なく2時間ほど休憩することにした。上桂川は毎日通う常連が多いので、早ければ昼ごろ、遅くても午後3時には竿を置く人が多い。そのタイミングを待った。すると午後2時前、予想通り、人が減り、約40メートル上流の瀬の開き(水深約1メートル)が空いた。狙ったのは水温が低く、野アユがたまる最深部。生きのいい良型のオトリを上へ飛ばし、目いっぱい上らせてから竿を横へ引くと、オトリが回転した途端に真っ黄色な18センチが追ってきた。

その後も、深みへオトリを飛ばしては、スパイラルさせるとぽつりぽつりと掛かり、2時間弱で17~18センチを15匹追加。合計で37匹。これだけ釣れれば十分。1度は車へ戻ったが、道具をしまいながら川を見ていると釣り人がどんどん川を後にしていく。日も傾き、もしかしたら入れ掛かりするかもと直感。午後4時すぎ、再び川へ。さらに上流の瀬の落ち込みに入った。すると引き釣り泳がせでどとうの入れ掛かり。水温が下がって野アユのスイッチが入ったようで、午後5時半までに17~18センチを15匹追わせ、気持ちよく竿を置いた。

【今後の見通し】釣行後の大雨でポイントがリセットされ、いい感じで釣れている。魚影が濃く、六ケでは10~12センチの小さなアユもたくさん見えていたので期待大。終盤まで十分に楽しめそう。

【問い合わせ】上桂川漁協(日刊銀鱗倶楽部加盟店)【電話】075・852・0134、テレフォンサービス同・855・0700。年券1万4100円(写真が必要)、日券4500円。漁協は水曜日定休。

【交通】京都市内から約30分。国道162号を北へ。福王子交差点、高雄、京北トンネルを越え、上桂川漁協へ。