本日から月1回(不定期)、釣り連載「みちのく 釣りま専科」がスタート。

コロナ禍で長らくお休みしていた釣りコーナーですが、装いも新たに復活!。第1回は本紙OB佐々木雄高氏が、GWまっただ中の5月3日、船体整備から約1カ月半ぶりに再始動した仙台湾・閖上漁港(宮城)の日刊スポーツ新聞社指定「第一謙信丸」(12トン、定員15人)でカレイの流し釣りに挑戦した模様をお届けします。この日は五月晴れに反して潮流れが弱い、あいにくの釣況。船中1人2~15匹の釣果と食い渋りましたが、40センチ超のマコガレイとマガレイを含む計5種のカレイ類のヒットを楽しみました。

 

謙信丸、いざ出陣! 船体整備で長期休業していた謙信丸が、大型連休に合わせて再始動した。出陣先は閖上港から航程30分ほどの水深30~40メートルライン。午前6時過ぎ、先陣を切ったのは、目付け役として船尾のスパンカー(風帆)下でサオを振っていた謙信丸の佐藤謙次オーナー(82)だ。35センチ級のマガレイとマコガレイをダブルヒット!。太公望の域に達し、見事に1番やりの務めを果たした謙次オーナーは「写真撮れた。取材になったかな」と勝ちどきを上げた。

創業25年目。釣り好きが高じて、57歳の時に戦国武将・上杉謙信ゆかりの新潟・直江津港から謙信丸を購入。自らの名の「謙」の一字とも重なることから船名にした。定員15人の中、2代目の長男・太船長(45)と佐々木弘知さん(68)も助手として乗船。初心者も安心して船釣りが楽しめる。

タックル(道具)は、先調子のカレイザオ(1・8メートル前後)に道糸(PEライン1・5号)を100~150メートルほど巻いた両軸リール。仕掛けはオモリ40号をセットした片テンビン2、3本バリが標準だ。佐々木さんは「(カレイの)食いが悪い時は、底潮になじむシンプルで長めの3本バリが有利。オモリ近くにセットした1番目のハリで誘うのがコツ」と助言する。

今回は「こどもの日」の武者行列さながら、まさに武者震いを抑えての出陣。だが、好天に反して潮通しが弱く、微風で船も流れない悪条件に苦戦した。「どうする謙信丸」の問いかけに、太船長はこまめなポイント移動で対応。ポイントごとの拾い釣りを強いられる中、左舷ではともに船釣り歴4度目の青野幸三さん(53=仙台市太白区)がマコガレイ40センチ超をヒット。小山剛史さん(46=宮城・亘理町)も自己最大の45センチ級をゲットし、「やっと船酔いしなくなった」と笑顔を見せた。

個人的には仙台湾名物のアカジガレイ(マガレイ)に加えて、マコガレイとイシガレイ、ムシガレイにソウハチとカレイ5種類をゲット。大リーグ・エンゼルス大谷翔平の本塁打パフォーマンスさながら、「次こそ50センチオーバー」と釣ってかぶとの緒を締めた。【佐々木雄高】

 

◆謙信丸のカレイの流し釣り 現在の乗合船は午前5時集合で同30分出船。係留場所は閖上漁港・広浦橋を渡った魚市場対岸。料金は1人9000円(餌のアオイソメ1パック付き)。仕立て(借り切り)は12人まで9万円(餌別)。予約は前日午後7時まで。問い合わせは「謙信丸」電話022・398・4718(佐藤太船長)