「ゆたかな海を未来に」を合言葉に、豊かな海の復活を願う、(公財)日本釣振興会大阪府支部・大阪府釣り団体協議会によって24日、大阪湾でメバル、キジハタの稚魚放流が行われた。1983年(昭58)8月に、全国に先駆けてチヌの稚魚放流を始め、その後は他魚の稚魚も追加、継続されており、今年で42回目を迎える。

すでに5月18日に、キジハタの稚魚(約12センチ)を4000匹、7月24日にチヌの稚魚(約8センチ)8000匹を放流済み。この日は、根魚として人気の高いメバルの稚魚と、高級魚キジハタの稚魚が放流された。

放流に先立ち、大阪・北港常吉大橋下で午前10時から、セレモニーと説明会が行われ、日本釣振興会大阪府支部の橋本俊哉支部長が「チヌは長年放流を続けてきたおかげで安定して釣れており、今回はキジハタとメバルの稚魚を放流します。稚魚放流に関しては、各団体の協力に感謝しています。そして今後も各団体協力の下、多種の稚魚放流を続けていきたい」とあいさつ。事業の継続とさらなる発展を誓った。

続いて大阪府釣り団体協議会の倉田保夫会長は「先人から始まって、よく続けてこられたと思う。メバルに関しては、釣り人として根魚を釣ったとき、ガシラ(カサゴ)よりメバルの方がうれしいだろうという、単純な発想で、今後本格的に稚魚放流を続けていきたい」と語った。

最後に、日本全国爆釣プロジェクトの釣りタレント・高本采実さんから、キジハタの稚魚にタグ(アヤミ000~999)を付け、その魚を釣った人に情報提供のお願いと、それによって同魚の生態調査につなげていきたいとの要望が伝えられた。

このあと、瀬戸活魚センターで育てられた約8センチのメバル7000匹、大阪府漁業振興基金栽培事業場で育てられた10~15センチのキジハタ1640匹の各稚魚を3隻の船に積み込み、同大橋周辺で総合学園ヒューマンアカデミー大阪校の学生や、JOFI大阪(大阪府釣りインストラクター連絡機構)の会員らの手により大阪湾一帯(大阪北港・新島、大阪南港、堺、石津、泉大津、岸和田)に放流された。