今年も渓流に春の訪れを告げる、アマゴ釣りの解禁(2~4月)の季節がやってきました。紀伊半島では恵みの雨が降り、水位が回復した河川もあり、解禁に向け期待が膨らみます。今回は、私のホームグラウンドの日高川龍神地区と、有田川の初期のアマゴの狙い方と、攻め方について説明します。そのほかの河川については、別表の「西日本の主要河川の渓流釣り解禁日と放流状況」を参考にしてください。

岩の上に身を隠してアマゴを狙う筆者
岩の上に身を隠してアマゴを狙う筆者

まず、日高川龍神地区ですが、先日の雨で水位が回復。今後の雨次第だが最高の水況で解禁(3月1日)が迎えられそうです。

狙い目は、小川や小森谷、小又川などの各支流の上流部。魚影が濃く数釣りが期待出来そう。

また、本流の龍神温泉下や宮代オートキャンプ場周辺では解禁直前に成魚放流が行われ、解禁日には多くの釣り人でにぎわうため、マナーを守って楽しんでほしい。

一方、有田川は少し遅れての解禁(3月10日)となる。今年の特別解禁は9日で、日券6050円のみ。10日から本解禁となる。

おすすめは支流の湯川川で、有田川水系で一番大きい支流だ。道路に沿って川が流れているので、初めて釣行する人にもポイントがわかりやすく、入川もしやすい。

成魚放流エリアは例年、上湯川地区の池田商店周辺をメインに放流される。落差が少なく開けたポイントなので、初心者も楽しめる。

さて、水温が低い初期の狙い方だが、淵や深瀬の石裏など水深があり緩やかな流れが好ポイントとなる。

表層の流れを意識している渓魚は少なく、多くは川底に定着してエサを捕食しているため、仕掛けを底流れに入れて、流すのがキモとなる。水深や流れに応じてオモリを調整することで釣果アップにつながる。

アマゴの仕掛け
アマゴの仕掛け

次に攻め方だが、いきなり本命の流れにエサを入れるのではなく、水際から離れ、足元の流れの筋から狙い、対岸に向け、順番にコースを変えながら流すと同じポイントで数が釣れる。

解禁日のエサは生イクラが当たりエサになることが多く、特に成魚放流河川のアマゴには効果的だ。念のためキンパクなどの川虫も持っておくと心強い。

今年は寒暖差が大きいので、体調管理を万全に、早春の渓流釣りを存分に楽しんでほしい。【日刊FPC・下田成人】


■西日本の主要河川の渓流釣り解禁日と放流状況

西日本主要河川の渓流釣り解禁日と放流状況
西日本主要河川の渓流釣り解禁日と放流状況