冬の人気魚種、ヒラメが本格的なシーズンを迎え始めた。今月に入って全県解禁となった茨城では、開幕初日から大洗「きよ丸」(飛田和弘船長)で5・6キロと4・5キロの大判が乱舞した。


千葉・外房は大原の「力漁丸」(中井聡船長)でも2~4キロ級がほぼ毎日のように上がっている。このほか、茨城・鹿島「第三幸栄丸」(小野和儀船主)のマダコも好乗り。復活の兆しを見せ始めている静岡・沼津の久料「魚磯丸」(久保田清船長)のヤリイカなど、今年の釣り納めで楽しめそうな対象魚がいっぱいいる。


「きよ丸」茨城・大洗 「力漁丸」千葉・大原

開幕早々、特大ホームランが連発した。大洗沖で5・6&4・5キロのヒラメが飛び出した。まさに、上々の「常磐モノ」。「釣り場によりけりだったが、平均に型も良かったし、数も伸びた。いい滑り出し」と飛田船長も満足そうだった。11月に鹿島の海域限定だったヒラメ釣りは、全県に拡大。シーズン当初は、まだまだポイントを探りながらの拾い釣りとなるが、傾向が分かれば、数がさらに伸び、型も大きくなりそうだ。

きよ丸で上がった5・6キロの大判ビラメ
きよ丸で上がった5・6キロの大判ビラメ

俗に「ヒラメ40」の格言があるが、必ずしもこれは一致しない。ヒラメが生きエサのイワシをかじり始め、40数えてから合わせるのがセオリーとされている。ところが、とんだ気まぐれの食わせ物で、中には60数えても、100を超えて釣り人の方がジレてサオを大きくシャクっても獲物は掛かっておらず、すっぽ抜けということがある。逆に、食いが立てば一撃でイワシを丸のみする。気がついてないと、ハリスが切られていたりする。


しっかり針がかりしたかどうかは、サオを手持ちにして穂先の動きで判断する。プルプルと揺れているだけなら、通称「前アタリ」でヒラメがイワシを追い回したり、かじっている証拠。のみ込んでいたら、穂先はグッと海面に突き刺さる。ここまで待って、合わせる。


生きエサをはわせる位置も場所によって違ってくる。鹿島「第三幸栄丸」でカジを取る荒原康宏船長によれば、「砂底に半ば魚体を潜らせて上目遣いにエサとなるイワシなどの小魚を狙っている場合は、底スレスレ。根掛かりしそうな岩礁地帯が海底にある場合は、底から1メートル上げるなどした方がいい」という。


これが大原「力漁丸」になると違ってくる。中井船長は「底から1メートル上げて待ちます」と話す。根掛かりを避けるだけではない。活性が高くなったヒラメは、背筋力を利用してこれくらい跳躍して捕食するからだ。中井船長がもう1つ強調するのは、孫針の刺し方。「(生きエサの)イワシのしりびれのあたりに刺したら、孫針が必ず頭の方向に抜いてください。こうすれば、針がかりが良くなります」。こちらでも11月下旬に3・9キロが出ているほか、コンスタントに2キロサイズが上がっている。


1年納めの釣行で一発狙うチャンスは十分にある。

力漁丸で掛かった3・9キロのヒラメ
力漁丸で掛かった3・9キロのヒラメ

「第三幸栄丸」茨城・鹿島

お正月のタコ、鹿島で調達してはいかがだろう。タコエギで狙う「第三幸栄丸」は、今夏からの好乗りが今も続いている。「例年よりもわきがいいかもしれません。早い時期からでかいサイズが乗っていた」と荒原船長は語る。


エギは3・5~4号で、白系が定番。黒系に大型が乗ってくるケースも目立つ。「エギに豚の脂身を巻いて、においで誘うのも効果的です」(荒原船長)。潮の流れや水深でオモリは60~80号を使い分ける。


エギに乗った時、慌ててサオを合わせる人がいる。「3~5くらい数えて少し待ってから聞き合わせをして、サオ先が曲がってしなったら、タコが乗った証拠。ズッシリとした重みを感じながら一定のペースで巻き上げてください」と荒原船長はゲットのコツまで教えてくれた。


酢だこ、たこブツ、タコチャーハン、タコキムチなど、メニューはいろいろ。冷凍し、保存用袋に入れておけば、食べたいときに水道水で洗い流してヌルは取れる。

第三幸栄丸を連日にぎわせてくれる大ダコ
第三幸栄丸を連日にぎわせてくれる大ダコ

「魚磯丸」静岡・久料

しばらくお目にかかれなかったヤリイカが、伊豆の海に現れた。魚磯丸の久保田船長は、「黒潮の大蛇行が消えたことで、恩恵をもたらしてくれているのではないか」と分析する。


気象庁によると、2017年(平29)8月から続いていた黒潮の大蛇行は今年4月に終息したという。同庁は今年8月、正式に終息を発表した。駿河湾ではこの夏、ムギイカ、スルメイカ、マルイカが回遊し始め、カツオも突っ込んできた。すべて釣りの対象となっている。


まだ潮温が18~19度台と例年より高い。15~16度台まで下がれば、ヤリイカの群れは固まり始めるし、これからひと潮ごとに成長する。「潮回りが良ければ、50パイから100パイは乗せられる。メスは産卵を控えて体が大きくなるし、それに合わせてオスの大きなものも入ってくる。期待したい」(久保田船長)。


刺し身でも、あぶっても、大根や里芋などと煮ても良し。ワタは、スライスした玉ネギやにんにくと混ぜ合わせてホイル焼きに。

魚磯丸ではヤリイカが復活
魚磯丸ではヤリイカが復活

「共栄丸」千葉・富浦

千葉・内房沖のティップランのアオリイカが面白くなり始めた。富浦「共栄丸」(笹子宏宣船長)では、師走に入って1キロ超級がヒットし始めている。「小さいのも掛かりますが、ここのところ全体にでかくなり始めている」(笹子船長)。


3・3号または3・5号のエギを海中で漂わせ、エサの魚やエビと思わせて乗せる。エギは定番の紫系のほか、赤テープ、金テープ、ケイムラなど。船中で釣った人の色に合わせるといい。水深20メートルで17~18メートル、同40メートルで35~36メートルが遊泳層といったように幅広い。風、潮の流れ、釣り場の水深などに合わせてシンカーは10~30号を持参し、使い分ける。


「寒さが増して、潮の温度が下がれば群れは深場に固まりそう。例年通りなら来年1月いっぱいは楽しめる」と笹子船長はみている。

寒さが進むにつれて型が良くなる共栄丸のアオリイカ
寒さが進むにつれて型が良くなる共栄丸のアオリイカ
◆協力店◆
◆協力店◆