松田鐘樹選手(34=シード・延岡)が入れ掛かりの接戦を制し初のG杯を手にした。「第29回G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権」(主催・(株)がまかつ)が6、7日の両日、大分・佐伯市の米水津(よのうづ)の磯で東北や関東など全国8地区の予選を勝ち抜いた48選手(シード、推薦を含む)が参加して釣技を競った。2日目の決勝は昨年の覇者、幸森(こうもり)大輔選手(40=シード・北九州)と3位の松田選手が対戦し、型を揃えた松田選手が700グラム差で念願の初優勝を飾った。

 合わせ、取り込みとも派手さはなかった。風を背に、潮の流れを読み、まきエサと仕掛けをわずかに離して送る。「横島サイズ(30センチ前後)」を避けて「少しでも型の良いのを掛ける」読みだ。後はサオの弾性を生かし、沖のシモリから40センチ近いグレ浮かせるだけ。大舞台でも憎いほど落ち着き払った攻めが、念願のG杯を呼び込んだ。

 昨年は3位。「1年間シードだけでは終わると悲しい」とばかりに今回は控え目に「3位を目指して」挑戦。予選リーグから潮を味方に同郷で師と仰ぐ片伯部光広選手(46=シード)に圧勝。決勝では師から「流れが緩いときはグレの食い込みが浅いので、全遊動がいい」とアドバイスを受けた。磯際にイズスミがわくと「G5をウキ下すぐに打ち半遊動で遠投」。その後、際にグレが浮くと浅ダナ狙いで35センチ級を立て続けに食わせ、2時間で21匹釣り規定の30センチ未満は1匹だった。

 中学生の頃から波止釣りを始め、高校生になって磯釣りに替わり、8年前からG杯に挑戦。昨年3度目の決勝大会で培った実績が花開きかけた。ホームは地元の島野浦、北浦。米水津でも「ちょこちょこサオを出す」。

 昨年、綾子さん(33)と結婚、11月に誕生した長女には「海にこだわって海優(みゆ)と名付けた」と表情を崩したが、これから「深いタナやアタリが小さいときでも釣れるよう頑張りたい」と課題も忘れない。【杉本】

 ◇第29回G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権(6日、7日、大分・佐伯市米水津の磯、主催・(株)がまかつ)▽(1)松田鐘樹(シード)(2)幸森大輔(シード)(3)北村憲一(推薦)(4)野田豊秀(熊本市)(5)尾家豊治(福岡県)(6)岩成博司(広島県廿日市市)(7)圓山一樹(広島市)(8)中祖伸宏(大田市)=敬称略。