<心臓・血管を若々しく保つコツ(4)>

 生活習慣病の高血圧、脂質異常症、糖尿病は、心臓病・血管病に深くかかわっています。だからこそ、この生活習慣病の予防は、心臓病・血管病の予防になるのです。とりわけ、すぐに頭に浮かぶのは減塩。1日の塩分摂取は「6グラム未満」に抑えたいところです。しかし、ラーメン1杯食べるだけで、6グラムの塩分を摂取してしまいます。それを考えると、6グラムは夢のような塩分摂取量。夢と思うあなたに、誰でもできる減塩生活のコツを5つ、紹介しましょう。

 (1)しょうゆはつけて食べる しょうゆを食べ物にどっとかけて食べる人が多い。つい、かけすぎてしまいます。それを防ぐには小皿のしょうゆに食べ物をつけて食す。すると摂取量は減ります。さらに減らすには、皿のしょうゆを箸先にちょっとつけ、それを食べ物につけると量はグンと減ります。

 (2)香辛料を使う 塩分だけが味ではありません。コショウ、唐辛子、サンショウ、カレー粉、ショウガなど、料理は塩分ナシのさまざまな味で楽しみましょう。もっと酢の物を家庭の味にするのもいいのでは。日本の食卓から酢の物が減っているように思われます。

 (3)レモンなども楽しむ 焼き魚にレモンやゆずをかけると、塩味が薄くても十分に食を楽しむことができます。

 (4)食材の味を! もっと旬の野菜を食卓にあげて彩りをよくしましょう。旬の味は塩分を必要とせず、そのまま食べましょう。野菜の旬を忘れた日本人にならないように。

 (5)食卓に塩やしょうゆを出さない 多くの家庭の食卓には、しょうゆ、ソース、塩などが出ています。これではついそれを料理にかけてしまい、塩分過多に。食卓に塩やしょうゆは必要なし。出された料理の味を楽しむと、味をそれ以上に濃くすることがなくなります。(取材・構成=医学ジャーナリスト松井宏夫)