医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。

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◆ウイルス1000個ぐらいでは感染しない

コロナ騒ぎで認知機能が低下すると考えて、その予防について連載をしていますが、今日は、コロナに負けないために、免疫のことを考えてみます。

新型コロナウイルスは、1000個くらい体内に入ってきても、自然免疫が感染を防いでくれます。100万個くらい体内に入らないと感染しにくいと言われています。

◆獲得免疫が大切

免疫には自然免疫のほかに、抗体をつくって異物と闘う獲得免疫があります。新型コロナウイルスと闘うときに大きな力を発揮するのは獲得免疫のほうです。

しかし、自然免疫も、ワクチンが開発されるまでは武器になるので、少しでも高めておきたいと思っています。

自然免疫が強いと、感染しても抗体ができやすくなります。感染しても軽症ですむ可能性があります。

◆軽い運動

自然免疫を高めるには、血液やリンパの流れをよくすることが大事なので、軽い運動をして体温を上げたり、浴槽で体を温めたりしています。

免疫の中枢である腸を健康にするために、発酵食品や食物繊維を意識して食べています。

◆サーカディアンリズム

運動不足やストレスがあると寝つきが悪くなりがちです。ぼくは、1日のリズムを整えるために毎朝、同じ時間に太陽に当たるようにしています。太陽に当たると、自然免疫が高まるといわれているからです。

朝食をとることも、体内時計をリセットするのに役に立ちます。ワクチンができるまで、自然免疫力を強くするように心がけています。