酸化ストレスから身体を守るコンディショニングに詳しい女子栄養大学栄養学部の上西一弘教授はふだんからの食事が大事と強調する。

「食事でいえば食トレということばがあります。食トレとは食事トレーニングの略で、食べ物の持つ力で強く元気な体をつくるということです。日々、食べ物の栄養を意識管理することが大切で、栄養だけでなく食材が持つ色や形や香り味を楽しむことも含んでいます」

いわば、”おいしく楽しく、しっかり栄養”なのが食トレの特徴だ。上西教授はアスリートにもその重要性を伝える指導にも力を注いでいる。その内容は後日紹介するとしてふだんからできることはたくさんある。

「一般の人であっても、与えられたものを食べる”のではなく、自分で考えて食べること。正しい食と栄養の知識を習慣化して日常生活で有効な体調管理を目指していただきたいと思っています」

食トレのコツをひとつ覚えてほしいという。

「合言葉で“さあ、にぎやかにいただく”です。これは普段しっかりととっていただきたい食品の頭文字を並べたものです。ぜひ献立のヒントとして知ってください」

ちなみにこのフレーズは東京都健康長寿医療センター研究所による食品摂取の多様性を示した10の食品群のこと。老化や介護といった「フレイル予防」目的にもなっているバランスのよい食事を覚えやすく表した言葉だ。