男性が排尿でつらいことがあるときは、迷わずに泌尿器科を受診しましょう。まずは、「国際前立腺症状スコア(IPSS)」と「QOL(生活の質)スコア」によって排尿症状を客観的に評価します。

これは前回紹介しました。もちろんこれだけで前立腺肥大症だと診断できるものではありません。「問診」によって、医師が患者さんの重症度の正確度を上げていきます。排尿トラブルは前立腺の疾患だけに起こることではないからです。

そこで行う検査が「直腸診」と「経直腸超音波検査」。直腸診は、医師が手袋をして肛門から指を入れ、直腸と触れる部分にある前立腺を直腸の壁越しに触れてチェックします。

前立腺はクルミ大ですが、それがその大きさか、それとも鶏卵大なのかがわかります。加えて前立腺の硬さや、がんの有無もわかります。ただ、早期の前立腺がんは触診ではわからないことが少なくありません。がんが奥にある場合や小さながんはまさにそれです。そのため、さらに検査は進めます。

経直腸超音波(エコー)検査は、肛門から超音波プローブ(探触子)を挿入してエコーで前立腺の状態を調べます。ただ、肛門から超音波プローブを入れるのも痛みがあるので、多くは腹部にエコーをあててぼうこうや前立腺を調べる「経腹エコー」で分かるので、それを行っています。この検査で前立腺肥大症の診断ははっきりつきます。

ただ、前立腺がんの場合は、進行がんは超音波検査でもわかることがありますが、早期のがんは難しいのが現状です。だから、検査はもう少し続けて行っていきます。(取材=医学ジャーナリスト・松井宏夫)