大の里は高安の助言をどう受け止めたか 尊重し合う2人の関係性

横綱大の里(25=二所ノ関)は、痛めている左肩について兄弟子の高安(36=田子ノ浦)から助言を受けました。春巡業中に肩のズレを指摘され、分からないことは聞きました。

大の里はどう思っていたのでしょうか。

大相撲

野見宿禰神社で奉納土俵入りに臨んだ横綱大の里(中央)。左は太刀持ちの高安、右は露払いの隆の勝(2025年9月12日撮影)

野見宿禰神社で奉納土俵入りに臨んだ横綱大の里(中央)。左は太刀持ちの高安、右は露払いの隆の勝(2025年9月12日撮影)

「感謝しかない」

前回の記事では、高安の思いを書いた。高安に話を聞いた春巡業中の翌日、大の里に取材した。4月11日、神奈川県藤沢市で行われた巡業での支度部屋。左肩の状態が思わしくなく、この数日後に巡業から離脱することになったが、穏やかに話をしてくれた。

明治神宮奉納土俵入りを終え引き揚げる大の里、太刀持ちは高安(2025年5月30日撮影)

明治神宮奉納土俵入りを終え引き揚げる大の里、太刀持ちは高安(2025年5月30日撮影)

3月31日の神戸市での朝稽古中、大の里の左肩を案ずる高安に声をかけられていた。

大の里は、あの日のことをこう振り返った。「自分、リハビリとか肩のこととかあんまり分かんなかったんすけど、(高安は)体のことをすごい分かってますし、いろいろ聞いてアドバイスいただきました」。肩のトレーニング方法なども質問したという。

「ほんと、感謝しかないですし、親方の弟弟子でもありますし、親戚みたいな感じですし、入門する前から後押ししてくれた人でもあったんで。初めて巡業に出た時に胸出してもらってかわいがってもらったり、お兄ちゃん的な存在ではないですけど、そんな感じですかね。自分、そこまでほかのお相撲さんとあんまり仲良くしないっていうか、プライベートでもほとんど接点持たないんで、高安関に分からんことあったらいろいろ聞いてることでもあるんで、感謝です。ありがたいっすね」

高安に顔を張られた

「入門する前から後押ししてくれた人」。それが高安でもある。

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スポーツ

佐々木一郎Ichiro Sasaki

Chiba

1996年入社。特別編集委員室所属。これまでオリンピック、サッカー、大相撲などの取材を担当してきました。X(旧ツイッター)のアカウント@ichiro_SUMOで大相撲情報を発信中。著書に「稽古場物語」「関取になれなかった男たち」(いずれもベースボール・マガジン社)があります。