前立腺肥大症の検査、今回は最終段階の検査「尿流測定検査」「残尿測定」「尿検査・血液検査(PSA検査)」です。

尿流測定検査は患者さんの排尿の勢いを測定する検査。患者さんにはぼうこうに十分尿をためてもらってから、尿を感知する測定装置の付いた便器に排尿してもらいます。1秒あたり最高に尿が出た量も排尿にかかった時間もグラフとして出てきます。それにより、排尿の状態がどの程度かをよく知ることができます。

そして、前立腺肥大症の患者さんでは「残尿感」を訴える方が多い。それを客観的に診断できる検査が残尿測定。排尿後、ぼうこうに超音波(エコー)機器をあて、ぼうこう内の残尿量を見ます。患者さんには身体に優しい検査です。

尿検査・血液検査の尿検査は、患者さんにコップに尿を採ってもらい、尿中に血液がないか、がん細胞が混ざっていないかなどを調べます。血液検査は、一般的には腎臓の機能を調べたり、貧血がないかなどを調べたりします。

ただ、前立腺肥大症では「PSA(前立腺特異抗原)検査」をします。血液中のPSAの量を調べるのです。PSAは前立腺から分泌される成分で、がんや肥大、炎症などがあると血液中に多く流れ出ます。PSAの数値は多少年齢で差がありますが、基本的には4を超えるとがんを疑い始め、10を超えるとがんと疑って次の検査をします。

PSAの数値が大きいと、がんを疑って「MRI(磁気共鳴断層画像法)検査」、最終的には前立腺に針を刺してがん細胞の有無を調べる「生検」を行います。そして、がんの疑いがなければ前立腺肥大症の治療を行っていくことになります。(取材=医学ジャーナリスト・松井宏夫)