のどから発生する音のほとんどが単純いびきで、空気の通り道である気道が狭くなり、呼吸による空気の出入り時に発生する音が単純いびきです。

気道が狭くなる原因には一時的な要因としては疲労、ストレス、飲酒や睡眠薬等による筋肉のたるみがあり、これらは生活を変えることですぐに改善されるので、日々の生活に注意をすれば問題はありません。問題となるのは生まれつき口蓋垂(のどちんこ)が長く垂れ下がっている場合(過長口蓋垂)や、肥満や老化によって、のどちんこの奥の粘膜が長く垂れ下がっている場合(軟口蓋過長)で、これらが原因で気道が狭くなり、呼吸時に音が出ている場合です。

いびきを指摘されている方は鏡で自分ののどの形を見てみてください。のどの奥にヨットの帆のような粘膜が垂れ下がっているのが見つかるかもしれません。気道が狭くなるだけでなく、詰まってしまう場合には睡眠時無呼吸という症状になります。

単純いびきの治療としては気道が確保されれば問題は解決するので、個々の状態に応じて枕を変えたり、マウスピースをしたり、いびき防止テープ等で鼻呼吸に変えたりすることで問題が解決する場合があります。これらの方法で解決しなかった場合には、医療機関での治療が必要になります。最も負担が少ないのがC-PAPといわれる、睡眠時に鼻から機械によって強制的に空気を送り込む方法です。小型で静かな装置も出てきていますが鼻づまりがある場合には事前に鼻詰まりの治療が必要で、保険適用のためには毎月1度は診察に行く必要があります。

次回は日帰りレーザー手術に関して説明します。

◆都筑俊寛(つづく・としひろ)コレージュクリニック ザ・ペニンシュラ東京院長、フランス国立神経学研究所客員教授、医学博士、日本耳鼻咽喉科認定専門医。01年よりいびき、鼻アレルギーに対するレーザー日帰り治療に特化を始め、レーザー日帰りいびき手術の総件数は2万4000例を超える。現在はエクソソームを活用した老人性難聴の治療や難病の予防、QOL改善にも取り組んでいる。