耳鼻咽喉科では、脳、眼、頸椎(けいつい)以外の頭頸部という部位に対して、診療を行っています。
喉頭(のどの奥)や声帯、頸部食道などは直接観察することが困難なため、内視鏡を使用して内視鏡で観察しながら治療を行います。耳鼻咽喉科での内視鏡手術では、のどの奥である喉頭や声帯に対しては硬性鏡という金属性のまっすぐな内視鏡である直達喉頭鏡を全身麻酔下で口から挿入し、手術用顕微鏡で観察しながら内視鏡の脇から長い鉗子(かんし)類やレーザーメスを挿入し、腫瘍や組織を焼灼(しょうしゃく)、止血を行います。
ラリンゴマイクロサーシャリーと呼ばれていて拡大された明瞭な視野で、周辺組織へのダメージを最小限にした手術です。特に声帯周辺や正常組織に隣接した組織の切除、焼灼時に周辺へのダメージを最小限にすることが出来るため術後のQOL向上に大きく貢献しています、頸部食道に対してはいわゆる胃カメラのような軟性鏡を口から挿入し、軟性鏡のカメラ部の横にある鉗子口(細いトンネル状の穴)から細いレーザーファイバーを挿入し、内視鏡で見ながら腫瘍や組織をレーザーで焼灼、止血します。共に内視鏡とレーザーを使用することで体への負担を最小限にして、術後のQOL低下を最小限にすることが可能になっています。
次回は新しいがん治療である光免疫療法に関して説明します。
◆都筑俊寛(つづく・としひろ)コレージュクリニック ザ・ペニンシュラ東京院長、フランス国立神経学研究所客員教授、医学博士、日本耳鼻咽喉科認定専門医。01年よりいびき、鼻アレルギーに対するレーザー日帰り治療に特化を始め、レーザー日帰りいびき手術の総件数は2万4000例を超える。現在はエクソソームを活用した老人性難聴の治療や難病の予防、QOL改善にも取り組んでいる。

