腸内環境の検査「Flora Scan(R)(フローラスキャン)」は、日本人の腸内環境に特化している点が特徴だ。サービスを提供する「プリメディカ」社の佐藤摩耶さんはこう話す。

「欧米では、腸内フローラを血液型のような“エンテロタイプ”に分類する研究が進められていて、それらは3ないし4つのタイプに分けられています。しかし生育環境や食生活で違いがあることから、欧米での研究成果をそのまま日本人にあてはめるのは難しいとされていました」(佐藤さん)。

日本人の腸内フローラについても日本人のためのタイプ分けが必要だった。共同研究では、健常者283人を含む日本人1803人のデータをAIを用いて解析し、その特徴から「A~E」の5つに分類することとなった。

「腸内フローラのタイプごとに、ふだんの食事の傾向、栄養素、腸内細菌の種類などもわかります。将来的にはどんな食事を取れば理想的な腸内フローラになれるといった、より具体的な内容を提案できるようになると考えています」(佐藤さん)。

たとえば、「タイプA」は高タンパク・高脂質でまるで「唐揚げ定食」のイメージ。「タイプB」はタンパク質、脂質、糖質の3大栄養素のバランスがとれている、「タイプC」は炭水化物が多く偏りがち、「タイプD」は高タンパク・高脂質・糖分も多め、「タイプE」が野菜や魚の多いバランス良いタイプといった具合だ。