「がんロコモ」登録医で埼玉医科大学病院リハビリテーション科の篠田裕介教授に聞いた。
「一般的に自宅で最期まで、という人は多いです。その場合、やはり歩けるかどうかがポイントになるのです。家で最期まで過ごせるか、あるいは病院に入院しなければいけないのか。動けないなら入院しましょう、ということになってしまうかもしれません。がんロコモの考え方、動けることの重要性が、患者にも医療者にも浸透することで、運動器の問題の早期発見、早期治療が徹底されれば患者さんへのメリットは計り知れないと思います」(篠田教授)
厚生労働省が3年前に実施した、一般国民、医療・介護従事者を対象とする「人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査」では、治る見込みがないあるいは1年以内に、徐々にあるいは急に死に至ると考えたとき「最期を自宅で迎えたい」と答えた人の割合が一般国民で4割を超えた。「最期は医療機関で」と答えた人であっても「家族に負担がかかるから」を理由に挙げた割合がもっとも高かった。
「手足のしびれや痛みといった分野は整形外科医の得意とするところです。最期まで自分で動き続ける。それはきっとその人らしい生き方につながるでしょう」(篠田教授)。
がんと運動器の障害を患者といっしょに考えてくれる「がんロコモドクター」は、がんと生きる現代人の強い味方なのだ。(おわり)

