ドジャースの先発陣にサイ・ヤング賞左腕ブレーク・スネル(32)が加わった。今オフはビューラーとフラーティの両右腕がFAで移籍したが、スネルと佐々木が新たに加入。昨季開幕投手を務めたグラスノー、メジャー2年目を迎える山本、昨季全休したゴンソリンとメイ、さらに二刀流で復帰する大谷やレジェンド左腕カーショーらが控えており、盤石の布陣でワールドシリーズ連覇に挑む。

アスレチックス戦で登板するドジャース・スネル(ロイター)
アスレチックス戦で登板するドジャース・スネル(ロイター)

シアトル出身のスネルはマリナーズファンとして知られ、ケン・グリフィーやイチローのプレーを見て育った。地元の高校から11年ドラフト1巡目でレイズから指名され契約。16年4月にデビューし、18年には21勝5敗、防御率1・89を記録して最多勝と最優秀防御率の2冠を獲得。サイ・ヤング賞に初選出された。

21年にパドレスに移り、23年に14勝9敗、両リーグトップの防御率2・25を記録し2度目のサイ・ヤング賞を受賞。この年は最初の9登板で1勝6敗、防御率5・40と低調だったが、その後は23登板で13勝3敗、防御率1・20と圧倒した。キャリアを通じても後半戦で調子を上げるタイプで、コロナ禍で短縮シーズンだった20年を除き、前半戦は通算106試合で28勝39敗、防御率3・98と負け越している一方、後半戦では94試合で44勝17敗、防御率2・32と好投している。

昨季はジャイアンツでプレーし、20試合の登板で5勝にとどまるも奪三振率12・5はキャリアハイ。さらに昨年8月2日の敵地レッズ戦では自身初のノーヒットノーランを記録。114球を投げ3四球11奪三振で達成した。この試合まで8回を投げ切ったこともなく、ESPNによるとキャリア202試合目での初完投は史上3番目に遅かった。オフにFAとなり、ドジャースと5年総額1億8200万ドル(約273億円)の大型契約を結んだ。

球種はフォーシーム、カーブ、スライダー、チェンジアップの4種類。昨季はフォーシームの割合が46%で、次に決め球のカーブが26%を占めた。ベテランの域に差しかかり球威の低下も不安視されるが、昨季の速球の平均は自己最速の95・9マイル(約154・3キロ)。自身も今キャンプの状態について「球速も出ているし、変化量も変わっていない」と自信を見せた。

スネルの年度別メジャー成績
スネルの年度別メジャー成績

一方、懸念されるのは健康面。規定到達はサイ・ヤング賞を受賞した2シーズンのみで、それを除くと最もイニング数を投げたのはデビュー2年目の17年の129回1/3。昨季も左内転筋の張りなどの影響で4月下旬から7月上旬まで離脱しており、いかにケガなく投げられるかが課題となる。

スネルは入団会見で、ドジャース入りの決断に「簡単だった」とし「彼らが築き上げたもの、やっていることを見れば、その一員になりたいと誰でも考えると思う。打線の先頭3人を見てごらん。対戦するのはとても困難。彼らがこれから味方になることを考えればとても楽しみ」と、大谷、ベッツ、フリーマンのMVPトリオに言及。そして「ここで(キャリアを)終えるのが目標」と、残りのプロ人生をドジャーブルーにうずめる覚悟を口にした。【山下翔悟】

◆ブレーク・スネル 1992年12月4日、米国ワシントン州シアトル生まれ。ショアウッド高から11年ドラフト1巡目(全体52位)でレイズ入団。16年4月メジャーデビュー。18年最多勝、最優秀防御率、サイ・ヤング賞。パドレスでは23年に史上7人目の両リーグでサイ・ヤング賞受賞。24年はジャイアンツに所属し、8月2日レッズ戦で無安打無得点。18年球宴出場。今季年俸2789万ドル(約41億8000万円)。193センチ、102キロ。左投げ左打ち。