8月12日、約10カ月ぶりとなるエンゼルス大谷翔平さんの取材が始まりました。試合開始前の練習に、翔平さんと水原一平通訳(以下一平さん)が笑顔で登場しました。ファインダー越しの翔平さんのビッグスマイルに、こちらのテンションも上がります。一平さんに付き添われ、黙々と壁投げやキャッチボールをする翔平さんですが、時折お互い笑顔が見られます。
翌日13日、この日も2人そろって登場です。周りの選手たちとも笑顔で会話をします。さぁ、練習開始です。キャッチボールの前に何種類かのカラーボールを壁に向かって投げ始めました。
実はこのボール、色によって重さが異なるのです。一番重いボールは黒の2キロ、一番軽いボールはグレーの100グラムだそうで、重い順番に投げていきます。ちなみにMLB公式球は142グラムです。
練習に付き添う一平さんは投げる球数を計算しながら翔平さんにボールを渡し交換します。真剣に投げる翔平さんですが、交換の時には笑みがこぼれます。ボールを交換するときは、同じタイミングで投げ合ってキャッチする決まりになっているようです。
まずは1回目。息ぴったりなボールの交換! さすがです。そして次の瞬間、一平さんが翔平さんからのボールを捕り逃します。何か文句を言っているように見えます。
ここからが攻防の始まりです。果たして一平さんは翔平さんと同時にボール交換できるでしょうか?
初回は何度かフェイントされても、ほぼ同時にキャッチ。次は不意打ちに投げた翔平さん。さすがに一平さんもキャッチはできません。さらにフェイントしながら翔平さんが投げるそぶりをします。何度も何度もフェイントする翔平さんにひっかかり、思わず投げてしまう一平さん。それには一平さんも悔しそうな表情です。
その後、2人は顔を見合わせてくすくすと笑い出しました。
2ケタ本塁打2ケタ勝利という104年ぶりの偉業を達成しても、いつも通りじゃれ合いながら、仲良く、楽しそうに練習する二人。思わずホッコリし、それを撮れる幸せを感じます。(菅敏)