新労使協定を巡るMLBのオーナー陣と選手会の交渉が難航し、昨年12月2日以来、オーナー陣による「ロックアウト」(業務停止)が続いています。選手は各球団の練習施設への立ち入りが禁止されているため、全米各地で自主練習を続けていますが、どうしても個人単位での練習には限界があるはずです。そこで選手会は、キャンプ地でもある温暖なアリゾナ州メサに独自の練習施設を用意し、所属球団を問わず、合同の「ミニキャンプ」を開始しました。

個人レベルの自主トレでも、打者ならマシンなどでの打ち込み、投手ならブルペン投球などは可能でしょう。ただ、グラウンド上で生きたボールによるノックでの併殺、投内連係など、複数の選手が関わる練習を継続することは、そう簡単ではありません。今回のミニキャンプはあくまでも自主参加ですし、人数も定まっていません。

それでも、選手会スタッフのサポートを受けながら、各選手は気持ちよさそうに汗を流しています。個人練習の利点もあるでしょうが、他球団の選手らと交流しながらトレーニングを進めることは、メンタル面でもプラスのようです。

その一方で、選手会が練習施設を用意したということは、先行きが不透明というだけでなく、ロックアウトの長期化を予想している裏返しとも言えそうです。ロブ・マンフレッド・コミッショナーが3月1日に公式戦の延期と削減を発表して以来、オーナー陣と選手会の交渉は非公式なものにとどまっており、現時点で具体的な進展はみられていません。実際、春季キャンプ(オープン戦)の開始延期にしても、当初発表された3月5日から8日、さらに18日と、日を追うごとにズレ込んでいます。現状のままでは、「最初の2カード」とされている公式戦のキャンセル数が増えるとの情報もささやかれています。

選手会は、アリゾナ州だけでなく、フロリダ州内にも同様の練習施設を用意する方向で調整しているようで、今後の長期戦に備えています。現在は、各自バラバラのトレーニングウエア姿。果たして、いつになったらメジャーリーガーのユニホーム姿を見られるのでしょうか。【四竈衛】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「四竈衛のメジャー徒然日記」)