ドジャースが日本のエース山本由伸投手を獲得。エンゼルスからFAの大谷翔平投手と合わせ、今オフ目玉選手のダブル獲得に成功しました。
まだメジャーで1球も投げてないにもかかわらず、投手史上最高の12年総額3億2500万ドル(約455億円)という超大型契約。19年12月にヤンキースがゲリット・コールと9年総額3億2400万ドルで契約した時、米メディアから「先発投手は予測できない」と批判の声も出ただけに、12年という長期契約には正直言って驚きました。
これで今オフ、ドジャースは最重要課題だった先発投手陣を強化。既にレイズから剛腕タイラー・グラスノー投手もトレードで獲得しており、一躍ブレーブスなどと1、2を争うぐらいの強力な投手陣を構成することになりました。25年に大谷が右肘手術から復帰すれば、日本人ダブルエースも誕生します。
ドジャースは伝統的に「投手王国」で知られています。これまでに伝説の左腕サンディ・コーファックス、巨漢ドン・ドライスデール、巨人V9戦士との交流などで日本でもおなじみの存在だったドン・サットン、59イニング連続無失点記録を樹立したオレル・ハーシュハイザー。そしてサイ・ヤング賞に3度も輝くクレイトン・カーショーら、球史に残る偉大な投手を多数輩出しています。
また、日本人投手も野茂英雄をはじめ、石井一久、黒田博樹ら多数が在籍。今後は2大エースの大谷、山本が投手王国の系譜を継ぐことになります。
ドジャースが山本に求めるのは、投手史上最高額に見合う働き。すなわちチームだけでなく、球界を代表するエースとしての活躍でしょう。そういう意味で比較対象になるのは、今年ア・リーグ1位の防御率2・63、同3位タイの15勝、同3位の222奪三振など素晴らしい成績を残し、初のサイ・ヤング賞に輝いたコールだと思います。
今年日本プロ野球史上初の3年連続「投手4冠」を獲得。また、パ・リーグ初の3年連続「沢村賞」に輝いた山本には、1年目から日本人初のサイ・ヤング賞に輝くような活躍が期待されそうです。
本拠地ドジャースタジアムは投手有利な球場であり、他に同地区ジャイアンツやパドレスの本拠地も投手にとって有利です。そういう意味でも、ドジャース入団が好成績を後押ししてくれそうです。それだけでなく、リーグ屈指の強力打線にホームラン王・大谷が加入し、打線の援護も期待できそうです。
まずは来年3月20日、メジャー史上初となる韓国での開幕戦が注目です。何と言ってもドジャース大谷のデビュー戦であり、いきなりパドレスのエース、ダルビッシュ有、山本両投手の投げ合いも予想されます。日本から大勢のファンが観戦に訪れそうです。
ドジャースの長い歴史の中で、史上最高の先発2枚看板と言われたコーファックス、ドライスデールは、1960年代に黄金期を築きました。今年3月のWBC侍ジャパンから再結成となる大谷、山本は、それ以来、最強とも言える日本人コンビです。ドジャースに、新たな黄金時代の到来を予感させます。【大リーグ研究家・福島良一】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「福島良一の大リーグIt’s showtime!」)




