いよいよ、ワールドシリーズが開幕しました。最大の見どころはドジャースが今世紀初の連覇なるか? そして、昨年は大谷翔平投手が打者専念で初の世界一に輝きましたが、今回はベーブ・ルース以来107年ぶりの投打二刀流で世界一なるかです。
同じポストシーズンでもワイルドカードシリーズや地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズと違い、ワールドシリーズは格別です。なぜなら、1903年以来という長い歴史と伝統があり、文字通り世界一を決める最大の人気シリーズだからです。
そのワールドシリーズで第4戦に大谷が先発登板する予定です。最大の理由は、エース級が4人もそろうほど先発投手陣が充実していること。それとデーブ・ロバーツ監督が「ショウヘイは休養を好む。中7~9日は休みを取った方が調子いい」という意味もあります。
実際、ポストシーズンに入ってから地区シリーズが中10日、リーグ優勝決定シリーズが中12日で先発登板。いずれも勝利投手になっています。そこで今回も第4戦なら中11日と、休養十分で先発のマウンドに立てます。
頂上決戦で元祖二刀流ルース以来となる、投打二刀流での勝利投手に期待です。ちなみに、ロバーツ監督は「もし第7戦があれば、ショウヘイをブルペンから起用できる」と言っていました。それは世界一を決める試合で、最後の1イニングをクローザーとして大谷に託すという意味だと思います。なぜならWBCでの実績はもとより、オープナーでの投球が目を見張ったと考えられます。
今年6月16日に大谷は投手で復帰し、最初のうちはオープナーとして登板。その限定された登板機会で、実に3度も1イニング3者連続空振り三振をマーク。これこそが世界一を決める最後の場面に求められるピッチングであり、はたして胴上げ投手になるかも注目です。
一方、すでに今ポストシーズンで6本塁打を放っている打者大谷ですが、昨年のワールドシリーズは左肩亜脱臼もあり、ホームランが出ませんでした。しかし、今年は第1戦でいきなり初本塁打をマーク。さらにルースも成し得なかった、先発登板試合での「勝利投手&ホームラン」に期待したいです。
ナ・リーグ優勝決定シリーズでは、米野球史上最高のパフォーマンスと言われた「3本塁打&10奪三振」を記録。はたして、頂上決戦でも伝説の本塁打王ルース、「ミスター・オクトーバー」ことレジー・ジャクソンらに次ぐ、史上5人目の1試合3本塁打もひそかに注目したいです。
なお、史上最大のバッターの証しとも言えるワールドシリーズでの偉業をルースは2度も記録し、いずれも第4戦で3本塁打をマーク。また、名門ヤンキースを復活させたジャクソンは、最終第6戦で3連発。このあたりが試合ごとに緊張感が増していく7回戦制シリーズならではの面白さであり、第3戦以降の大谷のバットにますます注目が集まります。
さらに今シーズン大谷は自己最多の55本塁打に加え、すでにポストシーズンで6本打って合計61本塁打をマーク。今年カル・ローリー(マリナーズ)が記録した史上最多65本にどこまで迫るか? ちなみに、1927年に前人未到の60本塁打を放ったルースは、合計62本でした。
とにかく、ワールドシリーズという最高の舞台でも投打に大活躍し、「投打二刀流で世界一」という歴史的瞬間を目にしたいです。
【大リーグ研究家・福島良一】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「福島良一の大リーグIt's showtime!」)




