ポスティングシステムの改定で最後のハードルとされていた大リーグ選手会の承認を得たことで、大谷翔平の今オフのメジャー移籍に支障がなくなった。12月初旬に新制度が発効される見通しとなり、手続きが本格化する。

 選手会は移籍市場でフリーエージェント(FA)選手の動きが遅れるとして、同システムにかけられた選手の交渉期間短縮を求めていたとみられる。AP通信によると、改定前は30日間だった交渉期間は21日間に。大谷側はその間に各球団との交渉を進め、所属先を決定しなくてはならない。

 譲渡金の上限が今オフに限って従来と同じ2000万ドル(約23億円)になったのは、大谷の移籍を実現するためとも受け取れる。来オフからはマイナー契約の場合、契約金の25%となる見込みで、日本の球団に入る譲渡金は最大でも1億円程度。日本ハムも納得しやすい形に収まった。

 名門ヤンキースが契約金として使える金額を増やすなど、メジャー各球団は争奪戦に向けて準備を進めている。低年俸で「お買い得」といわれる日本のスターに対し、何球団が手を挙げるのか。