<レッズ4-3カージナルス>◇2日(日本時間3日)◇グレートアメリカン・ボールパーク

秋山の足が、本塁打を打たせた-。打率1割台と苦悩するレッズ秋山翔吾外野手(32)が、2日(日本時間3日)のカージナルス戦で玄人好みの渋い働きでチームの勝利に貢献した。

2回の第1打席。同点適時打を放った後だった。一走で残ると、初球からスタート。今季3個目の二盗を決めた。カ軍の捕手はメジャー屈指の強肩モリーナ。要求した球はスライダーだった。先発オビエドのモーションが大きいとはいえ、そのモリーナが二塁へ送球できないほど完璧な盗塁。「ああいう形も見せて成功していくことがプラスになっていく」。警戒心を植え付けることが重要だった。

この二盗が布石となり、勝敗の行方を左右するアーチにつながった。2点を勝ち越された直後の5回の第2打席。1死走者なしから死球で出て、大きめにリードを取った。スタートフェイクを見せ、初球の直球は外に外れるボール。相手バッテリーとすれば秋山の足を警戒しながら、カウント不利にしたくない状況。遅い変化球よりも、速球をストライクゾーンに投げる可能性が高くなる。続く2球目は真ん中低めへの直球。次打者バーンハートは狙いすましたかのように中堅へ同点2ランを運んだ。「こいつはちょっと厄介だな、と思わせられれば僕の役割としてはいい。今日はタッカー(バーンハート)が仕留めてくれた。僕が塁に出た意味が大きかったと感じてもらえれば、自分としては求めているところ」。足で重圧をかけ、次打者への配球を読みやすくする。秋山の存在価値が際立った。

同点で迎えた9回には1死から四球を選び、ボットの適時打でサヨナラのホームを踏んだ。「今日みたいな働きが開幕からできていたらよかったのも分かっています」。全得点に絡み、今季初の2得点。試合後のベル監督は、質問が出る前に「翔吾にはいい一夜になった」と評した。派手でなくとも勝利への貢献度はAクラスだった。【四竈衛】