メジャーの複数球団がロッテ沢村拓一投手(32)の獲得へ本格調査を行っていることが27日、分かった。

17日に海外FA権の取得条件を満たした同投手は9月上旬、9年間在籍した巨人からロッテにトレードで移籍。15試合の登板で防御率1・23と結果を残している。米球界関係者の話を総合すると、メジャー球団のスカウトが移籍後の沢村の大活躍とポテンシャルの高さに熱視線を注いでいるという。今後の動向を含め、FA権行使となれば獲得へ本腰を入れて動くこととなりそうだ。

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沢村の潜在能力が、メジャーのスカウト陣の目を再び光らせた。米球界関係者の話を総合すると、複数の球団スカウトがロッテ移籍後の投球に熱視線を注ぎ、本腰を入れて調査に乗り出しているという。沢村は9月30日の日本ハム戦で自己最速タイの157キロをマーク。直球の威力だけでなく、145キロ前後のスプリットはメジャーでも希少価値が高く、評価が急上昇しているようだ。

沢村は中大時代から注目を浴び、メジャーにも憧れはあったが、単独指名を受けた巨人でキャリアを積んできた。ここ数年は精彩を欠き、今季も13試合の登板で防御率6・08。9月のロッテ移籍後に復活し、メジャーのスカウト陣に強烈な印象を与えた。

米最大の移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」も沢村の投球スタイルを紹介。「北米でのプレーを望むなら、彼のトレード後の復活と過去の実績、潜在能力は全て有利になるはずだ」と評価した。今オフのFA市場の予測は難しいとしながら、例年と同様に救援投手の需要は高いと報じた。

国際大会の経験も豊富で、13年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に続き、15年のプレミア12にも出場。大舞台でも動じない強心臓ぶりを発揮してきた。今月17日には海外FA権の取得条件を満たし、行使か残留か、今後の動向が注目される。行使となれば、メジャーのFA市場を賑わすことになりそうだ。