カブス鈴木誠也外野手(28)が、左脇腹痛からの復帰戦となる今季初戦で本塁打を放った。
敵地ドジャース戦に4番右翼で先発。8回無死の第4打席で、左中間へ1号ソロをたたき込んだ。WBC日本代表に選出されながら、春季キャンプ中に左脇腹痛を発症。無念の出場辞退となったが、チーム12試合目で迎えた今季メジャー初出場で勝利に貢献し、いきなり存在をアピールした。
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これまでの鬱憤(うっぷん)を晴らすように、鈴木がフルスイングした。遊ゴロ、中飛、三振で迎えた8回の第4打席。「積極的に、攻撃的にいこうかなと思っていた」。1ボールから94・6マイル(約152キロ)の内角高め直球を捉えると、打球は34度の角度で高々と上がった。左中間席への124メートル弾。「うれしかった」。ベンチに戻ると、満面の笑みを浮かべてチームメートとハイタッチした。
WBC出場へ向けて体重を調整していた2月、左脇腹を痛めた。オフに9キロも増やし、キャンプ地には専属シェフも同行させていた。万全を期して臨んだメジャー2年目だけに、余計に悔しさが募った。「いろいろあったが、やっとここまで来られたなという感じがする。けがは想定してなかったしWBCの辞退に悔しい思いはあったが、いつかこういう日が来ると信じていた」。再発防止へ焦りを抑え、開幕を見送って慎重に調整したかいがあった。
WBC前には、交流のあるヌートバー(カージナルス)が代表チームに溶け込めるよう、同学年の大谷(エンゼルス)に託した。大会中は打撃不振に陥った村上(ヤクルト)に対し、凡退シーンをモノマネして「顔を上げて頑張れ」と激励する動画を送った。世界一を陰から支え、ベンチには鈴木のユニホームが飾られたが、その間も「無駄にしないように1日1日、いろんなことを考えながら過ごしてきた」と腐らずリハビリに努めてきた。
初戦では守備もきっちりこなしフル出場した。「チームから1年目とは違う期待を持たれていると思うし、僕もそういう思い。とにかく、やってやる」。昨年借金14で地区3位に沈んだカブスだが、今季は7勝5敗で2位。「勝つのはやっぱり、すごくうれしい。去年はチーム状況はあまり良くなかったし、雰囲気も暗かった。今年はすごく明るい。僕が入ってそれが悪くなるのが嫌だったので、いい波に乗れてほっとしている」。今年こそ、主砲としてチームをけん引する。
▼カブス鈴木がドジャースタジアムで初アーチ。日本人選手の同球場での本塁打は、09年8月20日の福留(カブス)以来14年ぶり13本目。投手の野茂(ドジャース)が98年4月28日の記念すべき日本人第1号を含め、同球場で日本人最多の4本を打っている。
○…広島の球団アドバイザーを務める黒田博樹氏が古巣ドジャースの球場を訪れ、鈴木を激励した。本人とも話をしたそうで「けがという形でWBCを辞退したので、素晴らしいシーズンを送ってほしい。走攻守そろった選手で、まだまだ伸びしろがある」と期待を寄せた。エンゼルス大谷については「これからどこまでいくのかを、いちファンとして見ていきたい」と語った。



