大谷は育成ゲーム感覚で自らを成長させていた。コナミデジタルエンタテインメントは16日、KONAMI野球ゲームアンバサダーにドジャース大谷翔平投手(29)が就任したと発表。大谷は「自分の育成ゲームみたいな感覚」とインタビューに回答。唯一無二の投打二刀流はゲーム「実況パワフルプロ野球」(通称パワプロ)のサクセスモードのように、楽しんで成長の一途をたどってきた。ド軍との大型契約の“サクセス(成功)”として、10年間の二刀流継続とワールドシリーズ制覇を誓った。

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しばしば「まるでゲームのよう」と例えられる大谷の投打二刀流は、本当にゲーム感覚で進化していた。大谷は幼少期からパワプロに親しんでいた。同ゲームの「サクセスモード」は、自ら名前や風貌を選んだキャラクターに練習などを課すことで「パワー」「ミート力」「球速」「変化球」など各項目の能力が上がる。能力を高めた選手をプロ球団に入れることで、実在の選手と一緒に楽しめる。

大谷 ある種、自分が選手というか「サクセス」みたいなものだと思う。自分に合った練習をして、休むこともですけど、練習したものが返ってくるという意味では、ゲームも現実も大ざっぱに言えば同じ。そういう感じで、自分自身がパワプロの選手だと思って(練習を)やっていたので、子どもの頃は単純に楽しかった。

大概は高校で投打二刀流を終える選手は多いが、日本ハムからプロでも継続を提案された。メジャー移籍後も懐疑的な声にあらがい、MVPに2度輝いた。

大谷 ゲームの中の選手を自分で育てることもすごく好きだったので、今は自分の体を使って(パワプロのサクセスと)同じようなことをやっている感じですかね。自分の育成ゲームみたいな感覚というか。趣味みたいなところもありますし、そういう部分は(影響が)あるかなと思います。

打撃では本塁打王を獲得したパワー、打率3割をマークしたミート力、投げては最速165キロ、ホームベースより大きく曲がるスイーパーを持ち合わせる。ゲーム感覚で練習を楽しみ、能力を育んできた。

7月に30歳を迎える。30代の目標は「投打でしっかりとワンシーズン、フルに戦い抜くことを継続していくこと。今回10年契約をしているので、10年間ストレートに全うできるようにというのが目標ですし、やはりワールドシリーズ(WS)で勝つことが一番の目標ではあるので、そこで投打両方で貢献できたらなと思っています」と39歳シーズンまでに及ぶ二刀流と、WS制覇を描いた。

右肘手術の影響で今季は打撃に専念する。大谷は「打者大谷」をキャンプでパワーアップさせ、自在に操作することで新天地ドジャースでの世界一を狙う。達成した先に、25年シーズンからの二刀流復活、継続を誓った。【斎藤直樹】

◆パワプロ 94年に第1弾が発売されたコナミデジタルエンタテインメントの野球ゲーム「実況パワフルプロ野球」シリーズの愛称。実在のプロ野球選手も登場し、毎年選手データが更新される。サクセスモード以外に、対戦モード、ペナントモードなどもある。家庭用ゲームのシリーズ累計販売本数は2500万本(23年9月時点)。18~20年にはプロ野球12球団と共同でゲームを使ったeスポーツ「eBASEBALLプロリーグ」が行われた。