メッツが2日(日本時間3日)、オリオールズからFAとなっていた藤浪晋太郎投手(29)と1年335万ドル(約4億8600万円)で基本合意したと複数の米メディアが伝えた。メディカルチェックの結果が出てから、正式発表となる見込み。

ニューヨーク・ポスト紙のジョエル・シャーマン記者によると、救援投手としての契約で、締結した契約の中に特別な条項は含まれていないという。そのため、他のメジャー経験が浅い選手と同様にマイナー降格のオプションが適用され、メッツは藤浪をウエーバーにかけずに降格させることができるとみられる。また、出来高が最大で85万ドル(約1億2300万円)付き、AP通信によると35試合登板達成で10万ドル(1450万円)を獲得し、40試合、55試合、60試合到達ごとにそれぞれ25万ドル(約3620万円)を獲得する。

昨季、阪神からアスレチックスに移籍した藤浪は、7月下旬にオリオールズにトレードで移籍。2球団で64試合に登板、シーズン序盤には7試合に先発し、7勝8敗、2セーブ、5ホールド、防御率7・18だったが、徐々に制球難を克服しオリオールズでは防御率4・85をマークした。

メッツには昨季1年目の千賀滉大投手(31)が先発ローテにおり、今季はエース格となる見込み。ブルペンにはメジャー屈指の守護神エドウィン・ディアス(29)がおり、昨年3月のWBCで右膝蓋腱(しつがいけん)損傷し1年を棒に振って今季2年ぶりの復帰となる。他に昨季12セーブの右腕アダム・オッタビノ(38)、昨季防御率2・80の左腕ブルックス・レイリー(35)らがおり、藤浪は強力ブルペンの一角を担うことになる。