ドジャースOBの斎藤隆さん(56)が、球団、東北地方の後輩にあたる佐々木朗希投手(24)の復活劇をサポートするべく、球団内に呼びかけていた。23日、都内でドジャースの日本向けファンクラブのトークショーに出席。秘話を明かした。
斎藤さんは今春、ドジャース-エンゼルスのオープン戦を視察した。その際、佐々木があいさつに来た。「おじさんとしてはものすごくうれしかった。すっかり引退した身ですから。ただのおじさんがすごい投手にあいさつされたぐらいの感覚なんで。そこから大ファンで。よし、朗希頑張れとなった」。何とか支えてあげたい願望が芽生えた。
ドジャースのベンチには、ロン・レネキー氏(69)が、GM特別補佐としていた。斎藤さんが、2011年、ブルワーズに在籍していた時の監督だ。
斎藤さんは、ロバーツ監督が「ロウキはとても繊細。どうコミュニケーションを取っていいのか分からない」といった趣旨の発言をしていたと認識していた。うまくコミュニケーション取れるよう、何とか役立ちたかった。
レネキー氏に「2011年の震災でまだ幼い朗希は父を亡くしていると話した。野球のことは大事だが、彼のバックボーン、心の傷みたいなものを1人でも多くドジャースの関係者が理解してあげてほしいと伝えた」。人間性が球団内に伝われば、きっと事態は好転すると予感していた。
佐々木は、4月25日に今季初勝利を挙げると、以後は6回3失点、5回3失点、7回1失点と安定した投球を続けている。今季の序盤は失速していたが、昨年のポストシーズンのような輝きを取り戻しつつある。
横浜でエースとして活躍した斎藤さんは、2006年に36歳でメジャーにマイナー契約で挑戦。ドジャースでは4月からメジャーに昇格し、24セーブを挙げた。07年には39セーブ、08年には18セーブと、守護神として3年間で81セーブを挙げる活躍だった。
その後、レッドソックス、ブレーブス、ブルワーズ、ダイヤモンドバックスと移籍した。日本に戻って楽天で3年間プレーし、15年限りで引退。パドレスで編成業務に携わった後、ヤクルト、DeNAでコーチを務めた。【斎藤直樹】



