新人王!! 阪神村上頌樹投手(25)が、セ・リーグの「最優秀新人賞」に選出された。球団では16年高山俊以来、7年ぶり9人目。2年目以降では球団初の新人王となった。「チャンスはあるかなと思っていたので、受賞してやっととれたと思ったので、うれしいです」と笑顔を見せた。

3年目で大ブレークを果たした。今季初先発した4月12日の巨人戦(東京ドーム)では7回完全投球をみせ、日本中にその名を知らしめた。村上自身も印象に残った試合に挙げる。「初先発ってことで緊張もしてたけど、7回完全という自信になるような、岡本さんを三振にとって自信になりました」。その後先発ローテーションに定着。切れ味鋭い直球と抜群の制球力を武器に22試合に登板し、10勝6敗と躍動。防御率1・75で最優秀防御率賞のタイトルを獲得した。

新生岡田阪神の新戦力して1年間存在感を発揮し続け、18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一に大きく貢献した。「自分も阪神ファンですし、(優勝から)遠ざかっていたのは分かっていたので、とてもいいシーズンになったと思います」と充実の今季を振り返った。

【阪神村上の23年の歩み】

◇4月1日 開幕2戦目のDeNA戦(京セラドーム大阪)で秋山の2番手で登板し、1回無失点でプロ初ホールドをマーク。

◇4月12日 巨人戦(東京ドーム)で今季初先発し、7回パーフェクトで勝ち負けつかず。

◇4月22日 中日戦(バンテリンドーム)でプロ初完投&完封勝利を挙げた。

◇5月9日 ヤクルト戦(甲子園)でセ・リーグのタイ記録となる開幕から31イニング無失点を記録。

◇7月19日 先発投手部門のファン投票1位で球宴に初出場。先発で2回4失点とホロ苦デビュー。

◇9月8日 広島戦(甲子園)で8回途中1失点の好投で、自身初の2桁勝利を達成。

◇10月18日 広島とのCSファイナルステージ初戦の先発を託され、6回1失点でチームを勝利に導く。

◇10月28日 オリックスとの日本シリーズ初戦で7回無失点と快投。相手エース山本由伸に投げ勝った。

 

◆村上頌樹(むらかみ・しょうき)1998年(平10)6月25日生まれ、兵庫・南あわじ市出身。智弁学園では岡本和(現巨人)の2学年下。3年春の甲子園では高松商との決勝で延長11回、自らサヨナラ打を放って優勝。東洋大を経て、20年ドラフト5位で阪神入団。21年5月30日西武戦で1軍デビュー。昨季は1軍登板がなかった。2軍では21年に最多勝、最優秀防御率、勝率1位の3冠。昨季も最優秀防御率、勝率1位。175センチ、80キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸750万円。