東京女子プロレスの「5刀流」レスラー、長野じゅりあ(27)が、27日の後楽園大会で初のベルトをかけ、プリンセスタッグ王座に挑戦する。昨春から同団体に参戦。今年1月に左手指の骨折で約5カ月間離脱したものの、復帰3カ月でようやくタイトルマッチ挑戦権を手に入れた。
「ベルトは欲しい」長野だが、実はその後のマイクパフォーマンスが不安だという。デビューや復帰の際にリング上で話した時が「一番緊張した」と明かす。俳優としても活動しており、せりふ覚えは得意かと思いきや、プロレスで頭などを強打することも多く「考えていてもリングに上がったら飛んでしまう」。昨年のドラマ撮影中にもせりふ覚えに苦労したそうだが、「ベルトを取ってマイクデビューするしかないですね」と覚悟を決めた。
プロレスラーだけでなく、さまざまな顔を持つ長野。5歳で空手を始め、10歳で糸東流の世界選手権で優勝した。現在は看護師として週2、3回病院に勤務。さらには俳優業にグラビア、ユーチューブ、TikTokなどのSNSとさまざまな活動に打ち込んでいる。「全部100%。売れっ子俳優になっても看護師はやめない」と、優劣をつけないのがポリシーだ。
朝6時に起きて病院に出勤し、夜はプロレスの練習、帰宅してからはYouTubeの撮影、編集とフル回転。「スケジュールはパンパン」と言いながらも「疲れるけど、寝れば大丈夫。休みはいらないかな」と笑顔を見せる。プロレスの経験が他の“職”にも生きているという。芸能活動では、アクション俳優を目指しており、プロレスを始めてから役の幅も広がり、オファーも少しずつ増えてきた。
多忙な毎日を送るが「メリットがあるから続けられている」と前向きだ。練習生のころは受け身がうまくできず後悔したこともあったが、持ち前の明るさと根性で打ち勝ってきた。骨折中もキックボクシングで鍛えながら看護師の仕事もタレント活動も続けてきた。努力が実り、ようやくつかんだベルトのチャンス。パートナーは同じ空手経験者の宮本もか。「物おじしなくてドシッと構えている感じ。頼りがいがあってお父さんみたい」と笑顔で信頼を寄せる。
「相手は誰でも関係ない。もかさんとなら格上でも勝てる」。27日、相棒と勝利をつかみ、まだ持ったことすらないベルトを堂々と抱え、王者として最高のマイクパフォーマンスを披露する。【松熊洋介】
◆長野(ながの)じゅりあ 1996年(平8)2月10日、島根県生まれ。5歳から空手を始め、06年「糸東流空手世界選手権 形の部」で優勝。11年「サルベージ・マイス」で映画デビュー。18歳で空手をやめ看護師に。19年に芸能活動を再開。TikTokで人気を集め、フォロワーは約100万人。21年「FLASH」で初の水着グラビア撮影を経験。22年から東京女子プロレスに参戦中。得意技はブラジリアンキック。入場曲は「KUROOBI RANBU」。好きな食べ物はかき氷。159センチ、B型。


