全国高校総体(インターハイ)のボクシング(30日開幕、札幌市中央体育館)でウエルター級・川村萌斗(新潟・開志学園3年)が初優勝を狙う。高校の全国大会で3度優勝も、インターハイは昨年、準々決勝敗退と頂点に立っていない。同校からは21年のウエルター級・増田祐士(日大2年)、22年のライトウエルター級・六井和(拓大1年)とインターハイ王者が誕生しており、先輩に続く。フライ級・三国成、ライト級・天井沢祐志の1年生2人も出場。開志学園トリオで全国制覇を目指す。

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渾身(こんしん)の左ストレートを打ち込むと川村の額から汗が飛び散った。27日、インターハイ前、最後の自校での練習は仁多見史隆監督(48)を相手に2分間×2回のミット打ち。ストレートにフック、アッパーを繰り出した。

「インターハイのために1年間やってきた」と話す。全国選抜2連覇、昨年の国体優勝とここまで高校3冠。ウエルター級では無敵の川村だが、インターハイは唯一、手にしていないタイトルだ。初出場の昨年は準々決勝で1回RSC負け。「インターハイが近づくと昨年の負けを思い出す」と悔しさを忘れていない。

特にディフェンスを強化してきた。仁多見監督は「ブロックするかステップでかわすか、すぐに反応できる」と成長を認める。6月にはジュニア指導で新潟市を訪れた元WBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太氏(37)とスパーリングをし、「この先、上を目指すならまだ実力が必要」と激励された。筋トレを積むなど、もともと強いパンチ力をさらに磨いてきた。

高校の先輩のインターハイ王者、増田と六井は「追いかける存在だった」。今年は三国、天井沢の1年生が一緒で、背中を見せる立場になる。「インターハイが高校の集大成」。4つ目のタイトル獲得で、部の歴史を後輩につなぐ。【斎藤慎一郎】

○…川村が刺激を受けているのが、甲子園初出場を決めた東京学館新潟の長峯銀士内野手(3年)だ。村上東中のクラスメートで「よく遊んだ」と言う。25日の県大会決勝後には祝福のメッセージを送った。「甲子園で野球ができるのだからすごい」。そして「(インターハイで)優勝して、あいつからメッセージを送ってもらう」と笑顔だった。

○…三国と天井沢は高校初の全国大会。フライ級の三国は6キロの減量の中、丁寧にコンディションを作ってきた。「もちろん優勝を狙う」。県総体決勝を1回RSCで制した。北信越総体では昨年インターハイ3位の佐々木桐馬(福井・武生商工3年)に敗れたが、接戦の末の判定に手応えを得た。東京都出身で部では初の県外出身者。「右のリードが伸びた」という成果を全国舞台で見せるつもりだ。天井沢は「1年生から大きな試合に出られることを楽しみたい」とリラックスした様子。左のリードを研究し、得意の連打を磨いてきた。OBで一昨年の全日本選手権ライトヘビー級準優勝の兄一志(拓大3年)からは「試合前にアドバイスをもらう」とメンタル面の準備も万全で臨む。