ミドル級準決勝で、ドラマ時代劇「水戸黄門」の格さん役などを演じた俳優伊吹吾郎(77)の孫・遼平(27=三迫)が、「浪速のロッキー」と呼ばれた元プロボクサーの俳優赤井英和(64)の長男・英五郎(28=帝拳)との注目対決に敗れた。1回に連打で先にダウンを奪ったものの、2回以降はボディー攻撃や連打で試合のペースを握られ、3回2分11秒、陣営からの棄権によるTKO負け。序盤から打ち合う激闘で「今、あまり記憶がない」と振り返った。

祖父の吾郎がリングサイドで見守る中、伊吹はゴングが鳴ると同時に突進した。「ひたすら前に出て攻める気持ちばかりで。(接近戦の)インファイトは作戦。練習でやってきたこと」。パワー差を生かし、連打からの右フックでダウンを奪った。前のめりでキャンバスに倒れた赤井を確認し「倒れ方を見ていけるかなと思ったが、そこで自分が攻めきれなかったのが1つの敗因かな」と話した。

さらに2回にボディー攻撃を浴びたことで徐々に肉体へのダメージが蓄積し「スタミナを削られましたね」と悔しそうな表情。トレーナー陣ら陣営からはキャリアの差を敗因に挙げられたものの「自分は3発打つと、相手は5~6発打ってくるので、そのダメージの差はある」と手数の差を反省した。

序盤から激しい打ち合いを展開し、会場に集まった1334人の観客をヒートアップさせた。両者の応援団から激励を飛ばす大声が飛び交った。伊吹は「すごく高揚感がありました。自分はまだ言っても2戦しかしていない。キャリアは少ない。いずれ全日本新人王を取りたい。おじいちゃんに、両親に、勝利を届けたい。このままでは終われない。挑戦はできる限りしたい」と新人王再挑戦を誓っていた。