元IBF世界スーパーフェザー級王者尾川堅一(37=帝拳)が世界前哨戦を飾った。フィリピン同級2位プレスコ・カルコシア(29=フィリピン)との132ポンド契約体重10回戦に臨み、5回2分0秒、KO勝ちを収めた。守備的な相手に対してボディー攻撃で徐々にダメージを与えると、5回に左ボディーでダウンを奪って仕留めた。
尾川は「ボディー中心と決めていた。1回終わってコツコツやるしかないと思った。パンチも効いていたし、KOは狙っていたので良かった。もっと早い段階でやろうと(田中繊大)トレーナーと話していた。これで(先に)繋がった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
22年6月にジョー・コルディナ(英国)に2回KO負けし、王座陥落してから再起5連勝となった。現在、WBO世界同級2位に入っている。尾川は「世界へのアピールになればいいなと思う。(本田明彦)会長に言われていた歩きながら打つということもできていたし、やってきて良かったなと。ボディーもしっかり最後打てていたのでプラスにとらえたい。最後まで焦らずにボディーを打ててよかった。しっかりと5勝4KOの数字は残せた。(世界戦は)タイミングを待つしかない。最後まで自分のコンディションをつくりきって。自分を信じてやっていきたい」と力強い口調で決意を示した。
今年8月にリング事故で亡くなった同門の後輩、浦川大将さんに向け「僕の家族と浦川の家族も応援に来てくれて。その前で、浦川の思いも背負って。今後も自分ができる限りのことをやって世界一という姿を見せたいし。浦川のことを一生忘れないでほしい」と涙を流した。
また試合前、家族ぐるみの交流がある浦川家を訪ねたと明かし「仏壇に手を合わせて、しっかりやってくると約束した。階級も近いし、練習も同じ夕方の時間帯だったので、くるものもあった。自分の家族、浦川の家族も背負ってね、やろうと。いろいろな思いもあった。今日はそれを見せられて良かった。ふがいない姿をみせられなかったし、気持ちが引き締まった」と振り返っていた。

