館内のファンから落胆の声が漏れた横綱白鵬(30=宮城野)の一番だが、協会幹部の「プロの目」は、白鵬のとっさの反応の良さを指摘した。
あれは立ち合いの変化、いわゆる注文相撲なのか…という報道陣の問いかけに対し、北の湖理事長(元横綱)は「見る人には物足りないだろうけど」とファンの心情を察しつつも「張り差しに行った流れの中で、決まってしまっただけ。嘉風が当たってくるところが見えて、体が勝手に反応したのだろう。張り差しにいって(嘉風との)空間が空きすぎた。(その後の右への反応は)流れの1つ」と説明。バタリと倒れた嘉風については「あれだけ落ちるということは、足も出なかったということ。先場所のイメージ通りにはいかないよね」と話した。
土俵下で審判長を務めた審判部の藤島副部長(元大関武双山)は、今年春場所14日目の稀勢の里戦で白鵬が変化した際は「変化」であることを示唆。だがこの日は「今日は変化とは違う。当たって相手の圧力をずらしたかったのでしょう。相手の持ち味を殺すための選択」と、横綱の瞬時の判断であることを説いていた。

