大相撲の冬巡業は16日、沖縄県宜野湾市で行われ、元横綱日馬富士関の暴行事件の被害者で、休場している平幕貴ノ岩関の診断書が未提出のまま、17日の最終日を迎えることが確実になった。

 貴ノ岩関の師匠で、日本相撲協会の貴乃花巡業部長(元横綱)に代わって巡業の責任者を務めている春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)は、貴乃花親方や貴ノ岩関への注意を含め、対応を検討する意向を示した。

 休場のためには診断書の提出が必要で、鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)が、貴乃花部屋を訪ねて要請していた。17日は相撲協会の業務が休みのために受け取ることはできない。春日野部長は「詳しいことは分からないが、届いてない。職務放棄だ」と指摘した。

 事態収束が長期化の様相を呈する中、力士は巡業地でサインや記念撮影に応じるなどファンサービスに努めた。暴行現場の酒席に同席していた横綱白鵬関は「あと1日、頑張りたい」と話した。