大相撲の横綱鶴竜(32=井筒)が名古屋場所6日目の12日、日本相撲協会に「右肘関節炎で2週間の安静急務を要する見込み」との診断書を提出して休場した。前夜は応急処置をせず、この日朝に名古屋市内の病院で検査した。今後帰京して都内の病院で再検査をする。

 師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)によると、昨日の一番によるけがではなく、場所前から慢性的な痛みを抱えていたという。井筒親方は「力士なので本人は大丈夫と言っていますが、だいぶ状態は悪い。突っ張れない、力が入らないみたいです」と説明。3連覇がかかる今場所だっただけに「先場所は晴天だったのに、今回は嵐になっちゃいましたね。天国から地獄といいますか」と残念がった。

 最大の懸念材料は、肘に遊離軟骨(通称ねずみ)が見つかり、除去手術にまで発展しないかという点。ただ、井筒親方は長期の離脱は心配しておらず「夏巡業は本人も出たいと言っているし私も出られると思っている」と語った。

 鶴竜のほかに、初日から稀勢の里、4日目から白鵬が休場。19年ぶりに全3横綱不在の事態に井筒親方は「お客さんに申し訳ない」と一言。「寂しいし、興行なので協会員として責任を感じる部分がある」と語った。