大相撲の関脇御嶽海(28=出羽海)が、試練の九州場所(11月14日初日、福岡国際センター)に挑む。22日、都内の部屋での朝稽古で、四股やすり足などの基礎運動で調整。稽古後に代表取材に応じた。

9月の秋場所では5場所連続の勝ち越しを決めて勢いに乗るが、九州場所はここ3年間勝ち越せていない。「いいイメージが持てないなんて言っていられない。2桁は絶対に崩せない目標。求め続けなければならない」と強い気持ちを持った。

部屋での稽古は基礎運動を中心に行い、来週の25日から始まる合同稽古で調整を進める。「九州場所に向けたテーマを定めていく」と狙いはある。秋場所は9勝6敗と勝ち越すも、終盤に3連敗。

「連敗は必要なかった。場所ごとに考えた対策を練って向かってくる相手に対応しきれていない日がある。こっちが準備したもの以上の出方をされた時、踏みとどまらないといけないのにできていない。もう少し、自分が事前にする分析の量と幅を広げていければ違ってくると思う」と反省をいかす。

7月の名古屋場所で全勝優勝し、全休した秋場所後に引退を発表した元横綱白鵬(現間垣親方)。その元横綱白鵬に最後の黒星をつけたのが、昨年7月場所12日目に対戦した御嶽海だった。

「同じ時代に土俵に立てて、対戦もできて光栄だった。周囲からいろんなことを言われても、きちんと準備して結果を残し、横綱の責務を果たされていた。勝ちに貪欲で、一番にかける思いは誰よりも強いと肌で感じた」と対戦を振り返った。