ドラマ「北の国から」などで知られる脚本家の倉本聰(くらもと・そう、本名山谷馨=やまや・かおる)さんが18日、多臓器不全のため死去した。91歳。倉本財団が28日、公式サイトで発表された。

倉本さんが35年ぶりにメガホンをとった脚本作品の映画「海の沈黙」(24年公開)にオーディションを経て、主人公の天才画家(演・本木雅弘)に入れ墨を依頼する謎の女性・アザミ役に抜擢(ばってき)され、映画デビューを果たした女優の菅野恵(32)が29日、自身のインスタグラムを更新。「先生が逝ってしまわれた」と追悼の思いをつづった。

「恵様 倉本聰」と記された倉本さん自筆の書や、倉本さんに寄り添ったツーショット写真を公開し「いつかこの日が来ることも、近頃のご様子からその日がそう遠くはないのかもしれないことも、わかっていました。分かっていてもどうしようもなく寂しい。寂しいです。きっと日本中で、いや世界中でそう感じている人が沢山います。悲しい知らせはあっという間に広がって、それと同じだけ感謝と労わりの言葉が綴られていくのを今日1日ぼんやりと見つめていました。それだけの創作をした人なのだと、改めて畏敬の念を抱かざるを得ません」と明かした。

また、人柄についても「あれほど命を削って創作をしていた人を、あれほど烈火の如く怒る人を、あれほどかっこいい人を、私は他に知りません。だけど不遜ながら・・・先生は可愛いおじいちゃん。大好きな大好きなおじいちゃん。私だけの、先生との思い出がたくさんあります。ずっとずっとずっと忘れません」と特別な存在だったことを伝え、「思い返すとここ数日の出来事の中で、先生がお別れに来てくれた気がしています。どうやら周りの方々もそれぞれそういうことがあったようで、先生亡くなってからめちゃくちゃ忙しかったんじゃないのかな」と振り返った。

さらに「これから先もきっと、先生の言葉にたくさん救われるでしょう。先生が日頃から語っていたことはすべて、作品の中にそのまま息づいているから。だから寂しいけれど、寂しくない。本当にすごいことだ。どうかこれからも倉本作品が愛されますように。寂しいけれど、自由になったのではないのかな。いつでもそばにいる。不思議とそう強く思います。先生、ありがとうございました」と続けた。

菅野は東京都出身。東京大学教育学部附属中等教育学校卒。15年に舞台芸術学院ステージアーティスト科を卒業。17年以降は倉本聰監督が監修などを務めた「富良野GROUP」の舞台に出演。17年には同監督脚本のテレビ朝日系ドラマ「やすらぎの刻~道」でドラマ初出演。24年には同監督の「海の沈黙」で映画デビューし、「倉本聰監督の秘蔵っ子」と称されたこともある。26年には映画「鍵」「刺青」や、日本テレビ系ドラマ「ファーストクライ 母子救命救急班」などに出演。趣味は料理。特技は水泳、陸上、ダンス。身長163センチ。

【まとめ】倉本聰さん死去、各界から悼む声さだまさし、石坂浩二、本木雅弘…