政界地獄耳

今こそGoTo停止すべき/政界地獄耳

★お盆の帰省についてミスリードを続けてきたコロナ担当の経済再生相・西村康稔は、自分のパーティーに関しては人が集まることも「3密」も問題ないようだが、2日にはお盆期間中の帰省について「慎重に考えないといけない」としていたものの、5日の会見では「一律に帰省の自粛は求めない」考えを示した。また「箸の上げ下げまで言うつもりはない。お子さんやお孫さんと久しぶりに会うかたもいると思う。高齢者への感染リスクや重症化リスクも考えていただき、それぞれの判断で対応していただきたい」と、自己責任へと対応を変えた。

★だが、毎回不用意に箸の上げ下げに言及するから混乱するのではないか。本来ならば、お盆の時期、Go Toキャンペーンを停止すべきだ。帰省を軸に政策を強引に進めているから全国に感染の拡大が広がっているのではないか。ことに帰省では旅行業者や宿泊施設に恩恵がないから自己責任なのだろうか。政策のちぐはぐさを認めない限りこの懸念は続くだろう。

★4日、首相・安倍晋三は慎重な行動を呼びかける西村と、「一律にお盆の帰省を控えてほしいと言っているわけではない」と強調する官房長官・菅義偉とは「考え方が違っているのではない」と齟齬(そご)はないとの考えを示したが、西村が閣内への根回しなくぺらぺらとしゃべるから起きた話だ。またGo Toキャンペーンについても「感染対策を十分に対応したなかで行っている」と問題視しない。やはり、今こそGo Toキャンペーンの見直しをすべき時期に来ているのではないか。元々前倒しする必要も、事務局ができる前にスタートさせる必要もなかったが、どこのだれかが強引に推進し、いまだに、だれが当事者で、責任者かわからないキャンペーンだ。東京だけを排除した政治的判断も、他の感染拡大県には適用しようとしない。政策的には既に限界ではないのか。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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