7連覇を目指す藤井聡太王位(竜王・名人・棋聖・棋王・王将=23)が同学年の伊藤匠2冠(叡王・王座=23)の挑戦を受ける、将棋の伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦第1局が5日、浜松市「浜松八幡宮楠倶楽部」で行われた。4日午前9時からの2日制で始まった対局は、王位戦初登場の後手伊藤が藤井を下し、3冠獲得へ好スタートを切った。藤井は公式戦の連勝が「14」でストップした。第2局は15、16日、神戸市「中の坊瑞苑」で行われる。

初日から激しく駒がぶつかり合った。お互い譲らずに踏み込み、攻め合う。初日の午前中からすでに勝負どころにさしかかり、藤井は前のめりに攻め込んだ。2日目の午前中からは反発した伊藤に押し戻される。攻めを封じられて、やむなく土俵を割った。

2023年竜王戦以来の伊藤との2日制7番勝負。この時は4連勝で防衛し、続く24年棋王戦5番勝負も3勝1持将棋(引き分け)と寄せつけなかった。同年叡王戦で2勝3敗で初めてタイトルを失うと、昨年の王座戦でも2勝3敗で6冠へと後退した。

3日の前日会見で伊藤について、「最近の将棋は洗練されて、難しい局面でも可能性を追求して方針を見いだす力を感じる」と語っていた。開幕局ではそれを実感させられた。

7番勝負の初戦黒星は、今年1月の王将戦以来。この時も同じ静岡県の掛川市だった。途中まで挑戦者の永瀬拓矢九段に1勝3敗とかど番に追い込まれながら、4勝3敗と逆転防衛を果たした。21年の王位戦、22年の王位戦と竜王戦でも初戦を落としながら防衛している。

大切なのは、負けた後。16世紀後半の戦国時代、浜松の城主だった徳川家康も武田信玄に現在の浜松市内にある三方ケ原の戦いで敗れた。7連覇へ、巻き返しが急務となる。

【動画】藤井聡太王位「負けました」伊藤匠2冠が先勝