「非常戒厳」宣言を巡る自身への捜査を妨害したとして、特殊公務執行妨害罪などに問われた韓国前大統領、尹錫悦被告(65)の上告審判決で、最高裁は9日、特別検察官と被告側双方の上告を棄却した。懲役7年とした二審判決が確定する。尹被告の一連の公判で有罪が確定するのは初めて。

尹被告は戒厳令に関連して複数の罪に問われ、本筋に当たる内乱首謀罪では無期懲役の一審判決を受けた。また、北朝鮮へ無人機を飛ばすよう指示した一般利敵罪でも一審で懲役30年となり、いずれも控訴している。

尹被告は、戒厳令を捜査した高官犯罪捜査庁(高捜庁)には内乱罪の捜査権がなく違法だと主張したが、最高裁は捜査権を認定した。尹被告は内乱首謀罪の公判でも同様に主張しており、今後の審理に影響を与えそうだ。

尹被告の弁護人は憲法裁判所への不服申し立てを検討すると明らかにした。

尹被告は昨年1月、高捜庁が自身の身柄拘束を試みた際、大統領警護庁を動員して妨害した罪に問われた。また、2024年12月の戒厳令宣言時に一部閣僚の審議権を侵害した罪などでも起訴された。

今年1月の一審判決は懲役5年としたが、4月の二審判決は一審が無罪とした部分を有罪と判断し、量刑を引き上げた。(共同)