熊本県で最大震度7を観測した地震の発生から1カ月となった28日、震度6強を記録し、大きな被害が出た八代市の小中学校で始業式が開かれた。特別支援学校を含む市立全40校が夏休みを終えたが、うち15校が避難所として利用されたまま2学期を迎え、各校は学習環境整備を急いでいる。震度7だった氷川町では始業の1週間延期が決まっている。

八代市の日奈久小では全校児童45人が音楽室に集まり、始業式が行われた。米原浩司校長が「学校は安心できる場所」と呼びかけ、児童は真剣な表情で耳を傾けた。

自宅の一部が壊れ、今も同校の体育館で避難生活を続ける6年の田川陽愛さん(12)は「久しぶりにみんなの声が聞けてうれしい」と笑顔を見せた。避難所の手伝いをしながら過ごした夏休みだったが「悔いなく過ごせた」と振り返った。

米原校長は始業式後の取材に、子どもたちへのアンケート実施やスクールカウンセラーによる支援を強化することで、心のケアに当たるとした。

夏休み中、体育館に避難する児童の宿題を手伝ったボランティアの香川大3年松野京介さん(21)は「子どもたちが無事に登校でき、ほっとした。しばらく体育館は使えないが、元気に外で遊んでほしい」と見守った。

龍峯小では、グラウンドを南北に貫くように亀裂ができ、校舎にはひびが入った。授業ができないため、児童51人は約4キロ離れた別の小学校にバスで通うことになった。

八代市と同じく、甲佐町や益城町などの学校も28日に始業式があった。氷川町では当初25日の予定だった公立小中5校の始業が9月1日となった。3校で教室に身を寄せていた避難者は既に2校の体育館に移動。体育の授業に制約が生じる。(共同)