徳島県上勝町の鉄塔から9日に転落死した四国電力送配電の男性社員(19)が遺書を残していたことが15日、遺族への取材で分かった。

先輩社員から「死んどけ」と言われるなど職場環境や人間関係の悩みが記されていた。同社徳島支社がパワハラの有無など事実関係を調べている。

県警や同社によると、男性は同県石井町の松岡一輝さん。4月入社の新入社員で、研修を経て8月に現場配置されたばかりだった。今月9日午前、落雷の影響を点検していた際に約40メートル落下し、安全保護具の一部が体から外れていた。遺書は所持品から見つかり、10日に遺族に引き渡された。

遺族によると松岡さんは遺書で先輩社員の個人名を挙げ「『仕事できん』『頭悪い』『死んどけ』と言われてきた」と記述。飲み会の際に「アレルギーなのにほぼ強制的に食わされたときは舌はかゆいし吐きそうで心身ともに死にそうだった」と苦悩をつづっていた。

遺族は12日、同社幹部と面会して遺書を手渡し、パワハラの事実関係や転落原因の調査を求めた。両親は15日、取材に応じ「本当にそういうことをされたのか、うやむやにしないで調べてほしい」と言葉を絞り出した。

四電送配電は「調査は有識者による外部調査も含めて検討しており、誠実に対応する」とコメントした。(共同)