台風25号の影響で千葉県と神奈川県では土砂崩れが相次ぎ、死者は22日までに計6人になった。6人の行方が分かっておらず、警察などが捜索している。千葉県佐倉市では高崎川が氾濫し、住宅地が広く冠水。一時約300世帯が孤立した。
千葉県内だけでも22日未明に一時5万8000軒以上で停電し、午後になっても4万軒以上で続いた。交通の乱れも続き、JR東日本は線路に土砂が流入するなどしたため、複数の路線で運転を見合わせた。
千葉県では土砂崩れで5人が死亡。袖ケ浦市で道路の復旧作業をしていた男性(51)のほか、山武市の女性(72)、鴨川市の80代の男性と女性、茂原市の80代女性が巻き込まれた。鴨川市では60代と70代男性の行方が分からなくなっている。県は自衛隊に災害派遣を要請した。
神奈川県でも横須賀市と三浦市の複数の場所で土砂崩れが発生し1人が死亡、4人と連絡が取れなくなり、警察などが捜索を続けた。
千葉県大網白里市や千葉市では8月の千葉豪雨と9月上旬の大雨に続いて被災した地域もあった。「もう勘弁してほしい」と疲れた様子を見せる住民も。
大網白里市の駅前で約50年続くラーメン店「あじさい」は1メートル以上床上浸水し、従業員らが片付けに追われた。8月豪雨でも被害が出て、10月の再開に向け準備を進めていた矢先の災難。店主加藤広美さん(81)は「短期間で2度も大雨被害に遭ったのは初めて。再開の見通しも立たない」と肩を落とした。店内や駐車場に濁流が流れ込んだ同市のコンビニエンスストアは1カ月余りで3度目の被災。関係者は「いくら対策しても結局浸水する」とあきらめた様子だった。
30代の女性が行方不明となっている浦市の現場近くは山肌がむき出しになり、土砂が流れ込んだ住宅が大きく傾いていた。近所の男性(47)は「まさか裏山が崩れるなんて思わない。こんなことは初めて」と話した。(共同)

